アリエ・ナビエスカの肖像画
黄色くひかりつづける、さーんさーんと陽光が耀く月と交差するとき、まだ朝はちらつく少しのサミしさを以って時計の針が落ちた瞬間にぼくたちはいる。永遠の夜がやってくる静やかな瞬間の前に、ぼくたちの朝はいつまでも白い雨が降り、ずぶ濡れになっちまっている、その楽礼の朝灯を知っている。宵は詠う。朝は状楽の日差しを照らすとき、
まだ、生きた。死んだ。生きた。永遠に死んだ。
そして依るに父よアダム、母よイヴ、を先祖とする聖書の玄詩を描いた朝をもって、たゆたう朝陽は七声の和声学の響きに教会堂の朝を待っている。
舷窓から黄金色にひかる夕陽が聴こえる。あともう少しで夕陽の鉄琴が落ちそうなほど、フルートの音色が聴こえる。彼は彼女のために食事を作る。
さあ。お食べなさい。
彼は彼女に作ったサラダを渡した。彼女は食べては少し顔を横にそむけた。
あなた……。これでいいの。これでいいから。だから私のことをそんな風に扱わないで。
少しの楽聖が状琉衣の音を玉主色に絵画に書くとき、彼と彼女は永遠に生きている。
アリエとフリードの二人はすでに死んでいる。