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第七話『おーくしょん』

最近何だか話を書く速度が落ちてきた気がします……




「今回のレイドボス討伐にユウキちゃんを誘ったよ」


イカロスの翼のギルドマスター。エクシズさんから言われました。

ユウキさん。戦狂と呼ばれるPKer 。すでに数十人をその手にかけたとも言われていて、ゲーム内で最もレベルが高くLv. 40にも達したと噂されているプレイヤー。

エクシズさんは「PK はしてない、ギルドメンバーがモンスターに襲われているところを助けてくれた」と、言いますがゲーム内の死が現実での死に繋がる今警戒するに越したことはありません。

確かにゲーム内トップランカーの彼女がいれば、レイドボス討伐も楽になるかも知れませんが、ボスと戦っている最中にPK をするかも知れません。

しかしエクシズさんはもう戦狂を誘って、了承まで得てしまったので断ってもらうのもエクシズさんの信用にも関わって来てしまうのでやはり認めざるを得ないでしょう。

あまりやりたくは無いのですが、戦狂の行動次第ではゲームからリタイアしてもらうしかありません……

一応戦狂以外の参加者全員にはこの事を伝えておきましょう。

決してそんなことがなければいいのですが。





「アリシアさん。さっきユウキちゃんのところに行って来たんだ。やっぱりユウキちゃんはやってないと思うよ」


レイドボスの討伐でイカロスの翼のギルドメンバーのスノーさんが戻り薬をあろうことか持って来ていなかったらしくユウキさんが自分の分の戻り薬を渡したらしく、そんな人がPK をするはずがない。と言われ、私自身もそんな人がPK をしたとは思えません。

また、スノーさんは本人は気がついてませんがゲーム内で結構な人気があり、そんな彼女を助けた戦狂、いえユウキさんがPK をするわけ無い。とでも言いたいような雰囲気が漂っています。


「確かに認めざるを得ないですね」

「そうか、それは良かった」


エクシズさんのしてやったりって感じの顔が少し気にさわります。


「あと、ユウキちゃんからドロップアイテムを預かってきた。ユニークアイテムは二種類で各1つずつと、素材アイテムは各30ずつだ。」


やはりその数だとオークションをして、そこでのお金を全員で分配でしょうか。

ですがそれだと例えばすぐに戻った方と例えばユウキさんと比べると不公平ですね。

やっぱり経験値と同じくある程度以上貢献した人にオークションもお金を分配するべきでしょうね。

で………


「本題は何でしょうか? 」





神々のベネディクション

第七話『おーくしょん』



なんと言うかレイドボスの討伐以来周りからの視線が妙に優しくなった気がする。

それだけでなく、話しかけられることも増えたのだが相変わらず逃げてしまっている。

こんなんじゃ一向に知り合いも増えるはず無い。

にも関わらずギルドに参加してくれとか、一緒にパーティー組もうとか見ず知らずの人に誘われるようになっていた。


で、今レイドボスのドロップアイテムのオークションに来ているのだが……


「ユウキちゃん。うちのギルドにおいでよ」

「ユウキさん私たちのギルドに入りませんか? 」


周りからのギルド勧誘がすごいです。

話しかけられる度に逃げていたら築けば後ろに人だかりができていた。

そこで俺は相変わらず少ない知り合いの一人、スノーさんを見つけ助けを求めるように後ろに隠れる。


「あ、ユウキちゃん。皆さんでユウキちゃんのこと追いかけるからユウキちゃんすっかり怯えちゃってるじゃないですか」


なんか俺が小動物みたいな扱いされてるけどまあ助けてもらえたからいいか。


「しつこいのは嫌われますよ。そもそもユウキちゃんはイカロスの翼に入るんですから」


……スノーさんあなたもですか。神なんて無かった。

まさか俺を助けるように見せかけて自分も参加してくるなんて思っても見なかった。

ここは周りの気がスノーさんに行ってる間に俺は逃げ


「ユウキちゃんどこいくの? 」


す、スノーさん。

なんかスノーさんがめっちゃ怖いです。

文字に書き出すとそうでも無いけど声が笑えないことになってますし何より目が……


「ど、どこにもいかないです」

「そっか良かった」


相変わらず声がも目も笑ってない。

ちくしょう。俺はどうやってメンヘラさんから逃げればいいんだ……


「お前ら、もうオークション始める時間になってるぞ。まあアイテム要らないならいいが……」


え、もうそんな時間か。素材アイテムは特に使わないから別に要らないがユニークアイテム。

特に亜竜人の剣は片手剣だし欲しいところだ。


「す、スノーさん俺、オークションで欲しいものあるんで行ってきます」

「うー。さすがにしょうがないですね」


良かった。解放された神様ありがとうございます。

さっきは神なんて無かったとか言ってすみませんでした。

神なんてgood の下位互換だなんて思っててすみませんでした。





「じゃあオークション始めるがまずはユニークアイテムの亜竜人の腕輪から。効果はSPD に18、ASPD に32それぞれ上昇する。1オールからスタート」


確かにスピード系の能力が上がるのは魅力的だが俺には今日片手剣という目標がある。確かに資金に余裕が無いわけではないがここは見逃すしかないか……

そんなことを考えていたら既に腕輪の売買は終了し、二つ目のユニークアイテム。

亜竜人の剣の説明がされていた。ATK が38上昇し、風属性を持っているらしい。


「腕輪と同じく1オールからスタートだ」


名無しさんの合図で購入希望者が次々と金額を吊り上げていく。


12M

勝ち誇ったように宣言する男がいた。名無しさんがこちらをちらっと見ながら他の入札者がいないか問いかける。


「他にいないなら12Mで落札されるぞ。」

「15Mで。」


実際300M位いくつもりで用意して来たのだが、なんというか拍子抜けだ。

といってもわざわざ高い金額を払って買うような浪費癖は無いつもりだから、出来るだけ安く買おうとは思うが……


「16M 」

「20M 」

「お嬢ちゃん。そんな無理しないで譲ってしまえばどうだい?21M 」

「お断りします。25M 」

「なら30M だ。店売りの武器を使ってる嬢ちゃんにはもうきついだろう? 」


いい加減おっさんがしつこいな。

ここは少し勿体無いが


「80M で」

「……ゆ、ユウキちゃん。ホントにそんな金額払えるのか? 」

「大丈夫です。それでもまだ220M は残るので。」

「そっちの人はまだいくかい? 」

「いや、さすがに300M と勝負は出来ない。ここで降りさせてもらうよ」


やっと降りてくれた。

三桁位は行くだろうと思っていたから、たった80Mで落札出来たのは嬉しい誤算だ。


「じゃあ他にいないなら80Mで落札だ。他にいないか? じゃあ締め切るぞ。」


名無しさんからのトレード申請に80Mを添付して送り返すと、すぐにに素材アイテムのオークションが始まっていた




オークションで競り合ったおじさん。これからも出てくるか分からないので名前は出さなかったです。

お気づきかとは思いますが、最初の方の視点はレイドボス討伐の前にお話してた方です。名前の方はまたの機会に

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