愛とはなにか
いきなりですまないが其処の貴方
少し私の噺を聞いてはくれないだろうか
えっ… 、忙しいからまた今度にしてくれ?
いやいや、すぐに終わるくだらない噺だから。
お願いするから少しだけ聞いてくれ。
ナニ!?聞いてやるから代わりにそこのマッ〇で
ハンバーガーを奢れ?
いや~それはねちょっと金がないから。
無理なら諦めて別の人にしたら?だと。
わかったわかった。奢るから少し噺を聞いてくれ。
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これで満足か?
………そんな事はどうでもいいから早く噺をしろ?
はぁ~。わかった、それでは少し噺を聞いてくれ。
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昔むかし
と まではいかず少しだけ昔の事。
在るところに二組の夫婦がいたそうだ。
その二組の夫婦は両方とも働いていて、
しょっちゅう出張でお互いなかなか一緒に居られなかったそうだ。
しかし片方の夫婦は寂しがっているのに
もう片方の夫婦は寂しがって居なかったそうだ。
そのことが気になってしまった片方の夫婦はもう
片方の夫婦に尋ねたそうだ。
『私たちは一緒に居れなくて寂しいのに
何故あなたたちは寂しくないの?』
そしたらもう片方の夫婦は答えたそうだ。
『確かに一緒に居れなくて寂しいよ。
だけどそれ以上に 信頼している。
そしてなによりお互いに愛しあっているから。』
それを聞いた片方の夫婦は理解できたけど、
納得はできなかったそうだ。
結局その答えをきいた片方の夫婦はお互い仕事はそこそこにして一緒に居れるようになり。
もう片方の夫婦はそのままお互いを信頼しあい、
愛しあって暮らしていったそうな。
めでたしめでたし。
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どうかな少し噺を聞いてくれたかな?
どうして貴方はこんな噺をきかせたかって?
まあ一言でいうならお節介かな。
いくらなんでもまあ駅で堂々とあんな
ドラマみたいな事をしていたら見ていたこっちが
恥ずかしい。
それではわざわざこんな
くだらない噺を聞いてくれて
ありがとうございました。
えっ…、私の名前ですか?
私はだだのお節介焼きの通りすがりの通行人B
またの名をお人好しの浮世 夢 と申します。
それではこの辺で失礼します。