第三話 御杯透雄・冒険者ギルドで早速やらかす
『冒険者ギルド』
少し歩いたところで、私は目的地の冒険者ギルドへとやって来ました。
看板の文字は、私に馴染みの無い文字でしたが、それが冒険者ギルドと書いてあることが理解出来ました。
セレスティアから貰ったスキル『言語理解』は、どうやら文字にも適用されるようですね。
私はカランと冒険者ギルドの扉を開いて、中へ足を踏み入れました。
『ジロリ……』
と言う視線が一斉に私に向いたのを理解しました。
まぁ、当然でしょうね。私は軽く周りを見渡しました。
「ふむ……はぁ……めぼしいおっぱいはありませんね」
冒険者ギルドに居る大半は男性でした。
ですが僅かにいる女性を見ても、50点にも満たないおっぱいしかありませんでした。
大きさが先ず足りてません。AやAAがほとんど。街ゆく人も同じでした。大きくてもBでしたからね。
栄養状態が悪いのでしょうかね。
そんなことを考えながら、私は向けられた視線を無視して奥へと進みました。
するとカウンターでは受付をしていた、なかなか良いおっぱいが私を出迎えてくれました。
『こんにちは。初めて見る顔ですね。新規の方ですか?』
「ふむ……なかなか良いおっぱいをお持ちですね。75点は固いですね」
『は、はい……?』
形は鳩胸。少し残念なのがこの部分ですね。
サイズはCカップ。手頃なサイズ感ですが、周りの女性を見るに、この時代背景では『大きい』部類に入るのでしょう。
制服の上からなのでこのくらいしか分かりませんが、まともなおっぱいに出逢えたのは良しとしましょう。
それに、彼女はどうやら受け付けのようです。
クエストの受注や終了報告などで話をすることもあるでしょう。
『あ、あの……冒険者登録をする方ですよね?』
「これは失礼しました。私としたことが目的を失念しておりました。はい。冒険者登録をお願いします」
私がそう答えると、彼女は少しだけ安心したように表情を弛めました。
そして目の前に一枚の紙を出しました。
『こちらに記入をお願いします』
「了解しました」
私は手元にあった羽根ペンを使って、名前などの必要事項を記入していきました。
そして、記入を終えた紙を受け付けの彼女に渡しました。
彼女は指をさしながら漏れがないことを確認していき、それが終わるとニコリと笑って言いました。
『ありがとうございます。これで登録は完了です。こちらが冒険者証になります。身分証も兼ねてますので無くさないようにお願いします。それでは登録料として1000Gを頂きます』
「了解です」
私はアイテム袋から1000Gを取り出して机の上に起きました。
『……あ、アイテム袋……随分と高級品を持ってるんですね。そ、それに身なりもかなりしっかりしてますし……』
「あぁ、これは家宝のようなものですから。身なりも同じですよ」
フォーマルなスーツに革靴と言う服装ですからね。この世界では浮いている感じはしていました。
この後は洋服屋に行こうと思っていたところですからね。
『そ、そうですか。では……ご武運を祈っております』
「はい。こちらこそありがとうございました」
こうして、私は冒険者証をアイテム袋に入れたあと踵を返して出口へと歩き出しました。
この後向かうのは洋服屋。そこでお金の相場などを知ることにしましょうか。
そう思っていた時でした。
『ねぇ……貴方お金持ちの匂いがするわ。私と一晩どう?』
黒いローブを見に纏った35点のおっぱいが私に話しかけてきました。
「はぁ……35点が何の用ですか?」
『さ、35点て何よ!?』
「おっぱいの点数ですよ。そんな貧相なおっぱいで私に誘いをかけるとは……身の程を知って欲しいですね」
私がそう言葉を返すと、35点は胸を隠すような素振りを見せました。
『な、な、な、なんでそんな失礼なことを言うよ!!私の誘いを断るなんて、普通の冒険者じゃありえないんだから!!』
「……え?そんなおっぱいで何が出来るというのですか?まぁ……時間の無駄ですので私は失礼しますね」
『ありえない!!ありえない!!ありえない!!アンタ!!覚えてなさいよね!!絶対後悔させてやるんだから!!』
「……いえ35点のおっぱいなんて直ぐに忘れると思いますが……まぁ聞いてませんね」
私はそう言い残して、地団駄を踏む35点をシカトして冒険者ギルドを後にしました。