表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/72

もっとお金を稼ぎたい(6)


「ホムラは何食べたいの?」

「そうだな……。すいーつとやらが食べてみたい」


めっちゃカタコト。すいーつって言い方可愛い。慣れてないのかな、こういう言葉。スイーツが食べたいというのも可愛いんだけど。

うちの精霊が可愛くてかっこいい件について。


「あ、見てよあの店! 屋台みたい!」

「やたい?」


ホムラは首を傾げていたが、私の元々高かった気分はもっと向上!

ホムラに屋台の説明をする。


「買い食いができるのか! あの店は何が食えるのだ?」

「見てる限り……りんご飴!!」


りんご飴あるんだ! 前世(正しく言うと前前世だけど、前世でいいよね)でも大好きだった!

食べたい。お金ならある!


「並んで食べよう!」


ホムラと一緒に並ぶ。りんご飴楽しみ。初食べ物。

2人でワクワクして並んでいた。それが慢心となった。

――背中に、衝撃があった。




誰かが叫ぶ声が聞こえた。

何か、あったのだろうか。後ろを向こうとするが。

私の魔袋が誰かに盗られた。驚いて追いかけようとするが。

急激に、今まで感じたことの無いような痛みを感じた。


「…………ぅぐっ」


声にならない呻き声が出て、ふらりと身体から力が抜ける。


「レイカ!!?」


ホムラが私の様子に気が付き、慌てて抱きとめる。そして、背中に目線を向け、その顔が驚愕に染まった。

背中が焼けるように痛い。痛い。痛い痛い痛い――

脳が情報を理解出来ていない。

ホムラの手が真っ赤になっているのが見えて、何となく悟った。

刺された。


「レイカ! 大丈夫か、レイカ!! ごめん、僕がついていながらこんなこと……」


ホムラが涙目になりながら、血止めを始める。

私達の周りに人が集まってきているのがぼんやりと見える。

ぼんやりと。

視界が不安定になってきた。段々と聴覚もおかしくなる。耳鳴りしか聞こえない。

手足が震える。

生態反応? いや、それもあるけど。

怖い。

死ぬのが。

私、死ぬの?

死ぬってこんなに痛いものなの?

痛みが感じなくなってくる。逆に怖い。死が近づいているようにも感じる。

嫌だ。死にたくない。やっと私の夢が叶えられると思ったのに、どうして死ななきゃいけないの。

私、悪いことしたのかな。

急激な倦怠感が襲いかかってきた。もうダメだ、と本能で感じた。

目を、閉じた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ