もっとお金を稼ぎたい(1)
今日も快調、絶好調! 朝から元気です!
私はぐーっと腕を伸ばしてストレッチをする。
そういえば、『身体強化』を手に入れるにはトレーニングをする必要があるんだっけ? じゃあ運動しないといけない。
まだ寝ているホムラを起こさないよう、音を立てずにゆっくりベッドから出る。
部屋の中心に立つ。
トレーニングといえば、スクワットとか腹筋とか腕立てとかかな。簡単にできそうなのはスクワット。
というわけでスクワットを始める。
スクワットをしながら、これからどうするかを考える。
『空間』持ってても使ってない。なんか勿体ないような気もするな……。誰かに見られないように使ってないからね。
スキルって使えば使うほど強くなったりするのかな? 『魔力操作』は使えば使うほど使いやすくなっているような気はするけど……。
『空間』を利用して効率よく魔物討伐できたりしないかな。例えば、後ろに転移して不意をついて風カッターで魔物の首をポトリするとか。スライムには使えないけど。
迷宮で試してみよう。
ミッションをいくつかクリアして、冒険者になって、装備とか完備したら旅を始めよう。
ストレッチをやめて、腹筋を始める。
まずは王都に行って、次は――隣の国? 国境があるなら通る方法をまた考えないと。転移でシュバッは流石にね……。
精霊界があるなら魔界もあるかな。獣族が住む獣界とか。行きたい。
グッ、お腹が。私はベタっと倒れる。
死んでても腹筋はきくのか……!
お、ホムラががさがさと動いて起きた。そしてキョロキョロと周りを見て、その目が私を捉えた。
「……なんで床で寝てるの?」
「腹筋しててバテた」
ホムラはベッドから出て、私と同じようにぐーっと手を伸ばした。
「ホムラ、昨日は私の我儘ばっかに付き合わせてごめんね。私だけのことしか考えられてなかった。今日からはホムラのしたいこともしっかりしていくから!」
「レイカの我儘? 別に平気だったよ」
「え? だって昨日直ぐに眠っちゃったじゃん。疲れてたんじゃないの?」
「確かに疲れていたけど、寝たいと思ったの久しぶりだし、誰かの前で寝たのも久しぶり。ぐっすり寝てたのはレイカのおかげでもあるよ」
「本当に?」
「僕のしたいことをしてくれるっていうのは嬉しいけどね」
気分急上昇。勢いで起き上がってホムラを抱き締めた。
ホムラはやめてと言いながらも嫌そうな顔では無いので、私はギューッと抱き締める。
気が落ち着いたら、ホムラを解放した。
「考えたら、僕達ってまだ出会って3日目だよね」
「あー確かに。私もホムラの絆は3日で固くななものとなったのである!」
「……ああ」
私とホムラは目を合わせて、ニコリと笑いあった。
「そういえばホムラは何がしたいの?」
「…………ご飯が食べてみたい」
ホムラは恥ずかしそうにそう言った。恥ずかしがることなんて一切ないよ!!
「じゃあ昨日ランチ食べておけば良かったじゃん!」
「先にレイカの装備を揃えた方がいいと思って」
ガガガガーん。昨日の私の判断を恨む。服は後でも買えたでしょ。ランチ食べてホムラを喜ばせるべきだった!
「今日こそは、お金いっぱい集めて、ご飯食べよう!」
「楽しみにしている」




