お金を稼ぎたい(2)
おっちゃんはすぐに戻ってきた。手に金色のベルトみたいなのを持っている。
「これ付けたらどうだ? 魔袋も括れるし、短剣や杖も装備することができるぞ」
欲しいかも。そして杖という言葉に惹かれた。杖って何ー?
おっちゃんがベルトを渡してくれたので、腰に付けてみる。付け方はベルトと同じ。ただ違うところは、腰の横に紐みたいなのが付いていることかな?
しかしこれヒットしたわ。この服にあっているだけかもしれないけど。
でも色々付けれるっていう点良いな。短剣と杖させるんでしょ? なんか騎士みたいじゃん! 憧れる!
「これも欲しいです!」
「単体で銅貨15枚だが……魔袋とセットで銀貨1枚でいいだろう」
銅貨5枚負けてくれるの! ありがとー!
ごそごそポッケを漁って銀貨を出す。そして、ピシッと敬礼をする。
「ありがとうございます、店長!」
「はっはっ。良いってことよ。これからも贔屓にしてな、嬢ちゃん」
おっちゃんは私の頭をガサガサと撫でる。
私は子供扱いされたみたいで照れくさかったけど、この行為に温かさを感じて、されるがままになった。
おっちゃんに手を振りながら店を出る。
「店主と仲良くなったんだ」
「いい人だよね」
「出会った人とすぐ仲良くなれるのは才能なのかもな」
ホムラは意味深なことをいって立ち上がった。はて。才能とは?
「あ、これ見てよホムラ! かっこよくない?」
ついさっき買ったベルトと手に持った魔袋を見せびらかす。
「良かったじゃないか。初めての買い物だな」
前前世合わせたら初めてじゃないですー。
ポケットからお金を取り出して、せっせと魔袋に入れ替える。そして、ベルトに魔袋の紐を括り付ける。
おー。良いねー。便利。
じゃあ次は何しよっかな。でも調子乗って買いすぎたらダメだね。住む所がなかったら不便かな。
「冒険者達はどこに住んでいるのかなー」
「あー……。どうなんだろう? 貸家と宿屋だったような気が……」
ホムラにも知らないことがあるんだ。いや、そりゃそうだよね。頼りすぎている私がダメだ。
こうなったら誰かに聞くしかない!
と思い、すぐそばにいた冒険者らしき人をつかまえる。
「すみません、少しお尋ねしてもよろしいですか?」
「ああ、いいよ」
若い信号機と同じ髪の青年3人グループだ。答えてくれたのは青髪の青年。
「冒険者の方々って、普段どこに住んでいらっしゃるのですか?」
「貸家に住んだり宿屋に泊まったりしてるよ」
「貸家?」
私が首を傾げると、親切に教えてくれる。
「奥を見ると、家が沢山あるだろう? あそこは貸家団地と言って、冒険者達がよく住んでいるんだ。主にギルドが管理している家を冒険者に貸しているんだ」
こくこくと相槌を打ちながら聞く。
「幾らくらいですか?」
「貸家は金貨1枚だけど、ずっと借りていられるよ。宿屋だったら1日銅貨25。40日以上泊まったら貸家の方がお得じゃん。この街に住むなら、貸家がオススメ。宿屋は旅人にオススメだな」
赤髪の青年が答えてくれた。確かにね。金貨か……。持ってないし全然足りない。とりあえず宿屋に泊まるしかないか。
やはりもっと稼ぐべし!
「お金ってどうやって稼いだらいいと思いますか? 私今全然持ってないです」
「迷宮で魔物を倒すのもいいけど、D級の魔石だったらあんまり稼げないしね……。俺的にはギルドがおすすめ。ギルドでは、ミッションをクリアしたら報酬が貰えるんだ。ミッションっていうのは、例えば……薬草を集めたり特定の魔物の討伐をしたりとかかな」
黄色髪の青年が答えてくれる。
薬草があるってことはポーションとかあるのかな! HPを回復するっていうアレ。
ギルドね……。冒険者になる必要があるのかなぁ。とりあえずギルドに行ってみたら分かるのかな。うん。
「ご親切にありがとうございます」
「大丈夫だよ。何時でも聞いてね」
3人の青年は私に手を振りながら歩いて行った。私も手を振り返す。
「だって、ホムラ。金貨貯めないとね」
ホムラの方へ振り向く。ホムラは無言で頷いた。




