1 プロローグ
五章開始です!
――ひとつ、いいことを教えよう。
――人間はね、他人のことなんてなにひとつわからないんだ。
――みんな、わかったふりをしているだけ。
――その"ふり"がうまいかどうか、行動が模範的かどうか。
――"わかったふり"のうまさが、社会性の評価に直結するのさ。
――社会性の評価っていう言い方は難しかったかな?
――どれだけ立派か、どれだけ優秀か……ってこと。
――言い換えようか。
――社会性なんてものは、とどのつまり"人間のふり"でしかないのさ。
――このいじらしいアピールが下手な人間は、どれだけ仕事ができても『仕事ができる』と思われないし。
――実はほとんど仕事をしていなくても、このアピールが上手な人間は『こいつは優秀だ』と思われてしまう。
――本質なんてどうでもいいの。
――人間はみんな、見たいものだけを見て、見たくないものは見なかったことにする。
――信じたいものだけを信じて、信じたくないものは信じない。
――だからコロッと"人間のふり"に騙されちゃう。
――きみにもわかるでしょ。
――だから、ひとつ言いたいのはね?
――ひとつ言いたいのは……。
★マ!
確定申告と締切ある仕事と現実のアレコレが終わるまで、毎日更新から毎週更新(金曜朝更新)に切り替えます。
予想以上に忙しく、初志貫徹できないのは悔しいですが、そのぶんより良いものをお届けできるよう頑張ります。
忙しさが去ったらまた毎日更新に戻します。




