7 来訪
「……すみませんでした、ジラルドさん」
ソフィアが体を離し、俺に頭を下げた。
「邪魔をしてしまって。ジラルドさんが心配で……」
「いや、これ以上は限界を超えすぎてしまうかもしれない。止めてくれて礼を言う」
俺はソフィアの頭にぽんと手を置いた。
「俺自身、バルツを相手に熱くなりすぎていたからな。ソフィアのおかげで冷静な状態に立ち戻れたよ。ありがとう」
「いえ、そんな……」
言いながら、ソフィアは指先で自分の唇を押さえた。
「……また、口づけしてしまいました」
恥ずかしそうにはにかむ。
「――君を守ることができてよかった、ソフィア」
「ジラルドさん……」
ソフィアが俺に抱き着いてきた。
俺も彼女の柔らかな体をそっと抱きしめる。
こうしていると癒やされる。
年甲斐もない話だが、彼女と一緒にいると本当に心が安らぐ。
レフィアとは違う。
ソフィアだけの癒やし――。
「なんじゃ、レフィアとヨリを戻したのか?」
突然、どこかから声が聞こえた。
「……!?」
ギクリとして周囲を見回す。
気配をまるで感じなかった。
ただ、この声は聞き覚えがあるような……。
「そうだ、君は――」
ハッと思い出した瞬間、
バリバリバリッ!
空から青い稲妻が降り注いだ。
一条、二条と地面を直撃し、まばゆい光が弾ける。
その光の中から、スラリとしたシルエットが現れた。
神秘的な青い髪を足元まで伸ばした、二十代半ばくらいの美女――。
革鎧にマント、腰にはショートソードを提げている。
「『青の魔女』アルジェラーナ……!」
かつての邪神大戦以来、約三十年ぶりの再会だった。
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