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6 堕天使と聖天獣3

後書きにてお知らせがあります。

 ノアはゆっくりと立ち上がった。

 全身から神々しいオーラが沸き上がったかと思うと、体の傷がみるみるふさがり、元に戻った。


 彼女の力――時空を戻すことで体を修復したのだ。


「ほう。時空を操る力か。もはや天使の領域を超えて、神に近い力を持っているようだな」

「いいえ、私はいずれ神をも超える力を手に入れる」


 ノアが一歩、また一歩と近づく。


「でなければ、あの男には勝てない――」

「まずはこの私に勝ってみせることだ」


 ブランガルが光線を放った。


「っ……!」


 ノアの四肢が吹き飛ばされる。

 そして、次の瞬間には元通りに修復された。


「復元のスピードが上がっている……!?」

「ええ。私の『心』が高ぶっているから」


 ノアが微笑んだ。


「私たち天使の力は、心の強さと直結している――心の在り方一つで、どこまでだって強くなれる」


 翼を、広げる。

 そこから光の粒子を噴出し、ノアはまっすぐに突進した。


「はああああああああああああああっ!」


 気合いとともに右拳を突き出す。

 高ぶる『心』をすべて乗せた渾身の右ストレート。


 その拳が白い輝きをまとった。


「ぐっ……!?」


 ブランガルの巨体をパンチ一発で吹き飛ばす。


「な、なんという重い拳――」

「この重さは……私の決意の重さよ」


 ノアが凛として告げた。


 あの男を、超える。

 神をも、超える。


 そして、誰よりも強くなる――!


 それがノアの決意だ。


「……大したものだ」


 ブランガルがつぶやく。

 先ほど一撃を受けた胸元には大きな亀裂が走っていた。


「私の力は、お前の心そのものだというのに。こうも簡単に乗り越えてくるとは──」

「今のままじゃ、あいつには勝てない。ならば、今の私を超えるだけよ」


 そう、必要なのは昨日よりも強い自分。

 今日を超えて明日へと進む自分。

 だから、


「私はお前を討つ。そして、私自身を乗り越える!」


 叫んだ瞬間、周囲にまばゆい輝きがあふれた。


 ノアの前方の剣が浮かび上がる。


 彼女専用の武具、フラガラッハ。

 その刀身が虹色の輝きをまとっていた。


「フラガラッハが──!?」


 驚きながら、自らの愛剣を手に取るノア。

 先ほど欠けた先端部もすでに修復されていた。


「時空を巻き戻した……? だけど、私の力は、私より上位の存在には干渉できない――邪神様からいただいた力がこもった剣を修復することはできないはずなのに……」


 ノアは戸惑っていた。


 自分の力が、今までとは違う領域に入ったような感覚だ。


「ふむ。たどり着いたようだな」


 ブランガルは目を細めてうなずいた。


「えっ」

「それは堕天使の力ではない」


 聖獣が語る。


天使(・・)の力だ」

「天使……」

「もともと堕天使とは、天使の属性が反転し『闇』の力を備えたもの。だが、あくまでも本質は天使そのもの──」

「つまり、天使の力こそが私の本来の力だと……?」


 呆然としながらたずねるノア。


「……その答えは、お前がこれから先の戦いで見つけるがよい」


 ブランガルが言った。


「真の力を得た『天使の剣』とともにな」


【書籍化のご報告】

本作の書籍化が決定しました! これも応援してくださった読者の方々のおかげです。本当にありがとうございます……!


レーベルはドラゴンノベルス様、イラスト担当は∴(ちゃばたけ)先生です。発売月等の詳細は追ってお知らせします~!


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