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2 栄光の剣、その後2

「いや、堕天使──か? 俺はAランク冒険者のロイ。これ以上、人々を襲わせない!」

「俺を化け物だと……」


 バルツはロイと名乗った冒険者をにらんだ。


 若く、爽やかな美青年だった。

 その仲間は、いずれも美女ばかり。


「そちらは美男美女ぞろいのパーティか、ふん」


 怒りが、増大する。

 憎しみが、増大する。


「ますます引き裂いてやりたくなったぞ」

「くっ……!」

「なんてプレッシャーなの……!」


 ロイの仲間たちがひるむ。


「臆するな。どんな相手でも戦って、勝つ。そして強くなる。あの人に──『黒き剣帝』に一歩でも近づくために」


 ロイだけはひるまず、仲間たちを鼓舞していた。

 さすがにAランク冒険者だけのことはある。


 だが、それ以上に──気になったことがあった。


「……今、何と言った?」


 バルツは彼をにらんだ。


「『黒き剣帝』だと……」


 それはあの忌々しいジラルドの二つ名だ。


「そうだ。邪神大戦の英雄ジラルド・スーザ──とあるクエストで知り合った」


 と、ロイ。


「俺はあの人を尊敬している。憧れているんだ。一歩でも近づきたい、って」

「あいかわらず若い連中に慕われているわけか。ジラルドめ……」


 バルツは歯ぎしりした。


 不快だった。


 不快でたまらなかった。


 不快で不快で頭が爆発しそうだった。


「こいつを引き裂き、奴の元に送ってやるとするか。そのとき、お前がどんな顔をするか楽しみだぞ、ジラルドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!」


 バルツは嵐のような猛攻を仕掛けた。

 人間の限界をはるかに超えた速度で、爪を繰り出す。


「くっ、ううっ――」


 ロイはかろうじてそれらをブロックするものの防戦一方だ。


「つ、強い──」

「当たり前だ! 人間が堕天使に勝てると思ったか!」


 バルツは吠えて、攻め立てる。


 だが、ロイもさるもの、すんでのところで致命傷を避けていた。

 バルツの爪が、ロイの鎧のあちこちを削り取る。


「くっ、に、逃げるぞ、みんな──」


 ロイたちは一目散に逃げていった。


「ふん、他愛もない」


 バルツは満足げにつぶやいた。


 Aランクですら、今の彼の相手ではない。

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