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8 探索クエスト2


 俺たちは遺跡の内部を進んだ。


 最初は広い通路で見通しがよかったが、徐々に狭くなり、道も入り組んでくる。

 いかにも罠があります、といった様相だ。


「そろそろ罠を探るわね──【罠探知】」


 カタリナが錫杖を掲げる。

 オーソドックスな僧侶系の探知呪文だ。


「前方に二つ。その先をまっすぐ行って、突き当たりに一つ。さらに右に曲がってしばらく行くと二つ罠があるわね」


 と、カタリナ。


「500メートルほど先まで見たけど、罠はそれくらいよ」

「そんなに遠くまで探知できるのか?」


 通常、僧侶の探知系呪文は100メートルから200メートルくらいまでしか探れないはずだ。

 その倍以上の距離を探ることができるというのは──カタリナの探知呪文はかなりのレベルに達しているのだろう。


「探知だけは得意なのよ。まあ、それ以外が苦手だから、一人じゃ何もできないんだけどね」


 微笑むカタリナ。


「いや、一芸に秀でているのは素晴らしいことだ。重宝するよ……と、カタリナ?」

「戦闘は苦手だから、ちゃんと私を守ってね。ジラルドさん」


 カタリナが俺にしがみついてくる。


「また師匠にくっついてる……!」


 ミリエラがそれをにらむ。

 これではさっきと同じ展開だ。


「カタリナが罠を探知してくれたんだ。気を付けて進もう」


 俺はその空気を断ち切るように、みんなに言った。




 罠を避けつつ、俺たちはさらに進む。


「あっちは宝物庫じゃないかしら。探ってみるわね──『宝物探知』」


 カタリナが胸の前で印を切った。

 どうやら彼女が得意としているのは探知系の呪文らしい。


「『宝物探知』は、僧侶系の探知呪文としては習得が難しい部類に入ります。長距離探知だけじゃなく、色々な探知呪文を会得してるんですね……すごいです、カタリナさん」


 ソフィアが感心したような顔で言った。


「そうか、君も僧侶だったな」

「普段はギルドマスターの仕事が忙しいですし、僧侶といっても技能的な部分の話で、布教活動などをしているわけじゃないんですけどね」


 と、ソフィア。


「だから、ちゃんと僧侶のスキルを使えるカタリナさんが入ってくれたのは心強いです」

「暗くて見えづらいわね。今明かりを出すわ」


 カタリナが錫杖を掲げた。


「『ライト』」


 明かりを灯す。

 どうやら壁画が描かれているようだった。


 しかも、その内容は──。


「まさか、これは……!?」


 俺は息を呑んだ。


 光り輝く無数の人影。

 それに相対する、竜と人の中間のような怪物。

 怪物に付き従う、黒い天使たち。


「邪神と堕天使たちを描いたものだ──」




「あら、誰かと思えば……ジラルドさんじゃないですか」




 ふいに前方から声が響いた。

 明りの向こうから誰かが歩いてくる。


 この声──聞き覚えがあるな。


「そうだ、確か『蒼の魔女』アルジェラーナの──」

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