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9 クエスト達成

『お見事……私を作成した古来種(エンシェントエルフ)様に勝るとも劣らぬ、素晴らしい魔力……』


 地面に転がった頭部から、そんな声が聞こえた。

 どうやら、会話をする機能は無事なようだ。


『私は、頭部さえ無事なら活動可能です……ボディを破壊されたため、戦闘は不能ですが……』


 と、魔導兵器。


「あ……勢いあまって体壊しちゃってごめんね」

『兵器に謝るとは……不思議なエルフですね、あなたは……』


 心なしか、魔導兵器の声が優しい。

 と、


「すさまじい魔力だった──この出力……まるで『青の魔女』だな」


 ジラルドがつぶやくのが聞こえた。


 ミリエラの故郷の森で最強と謳われた『青の魔女』。

 その彼女に自分を重ね合わせているのか。


 光栄なことだった。


 さっきの出力をもう一度再現しろ、といわれても、おそらく無理だろう。

 まだまだミリエラの魔力は不安定だ。


 感情や闘志の高まりに応じて、激しく上下動する。


 本当の実力者になるためには、もっと安定して魔力を発動できるようにならなければならない。


「もっともっとがんばって……まだまだ強くなるぞ、あたし」


 ミリエラはにっこりとつぶやいた。


    ※


 俺たちはダンジョン探索を終え、『癒やしの盾』の本部に戻ってきた。


「おかえりなさい~。って何よそれ、ミリエラ」


 受付嬢のコレットが首をかしげる。


「えへへ、戦利品だよ」


 ミリエラが持っているのは、魔導兵器の頭部ユニットだ。


 あの後、これを持ち帰ることにしたのは彼女の提案だった。

 ボディを壊したから暴れまわることはないだろうし、兵器もどうやらミリエラを気に入って(?)いるようだ。


「いちおう、この子の許可はもらってるから。ね?」

「その通りです、マスター」


 答える魔導兵器。


 まがりなりにも、古来種エルフが作った兵器を持っていて、大丈夫だろうか?

 一抹の不安はあるが、その知識は中々に貴重だと思う。


 とりあえず、兵器がミリエラの制御下にあるようだから様子を見るか。


「ミリエラちゃん、嬉しそうです」


 ソフィアが言った。


「えへへ。きっと古来種エルフのご利益があるよ」

「いや、ご神体じゃないんだから」


 思わずツッコむ俺。


 だが、その数日後──早くも『ご利益』が現れた。


『癒やしの盾』が以前から申請していた助成金の認可が下りたのだ。

 最近のクエスト達成数や達成率が評価されてのことらしい。


 実際、Dランクギルドとしては異例の成功率のようだ。

 なにせ、ある程度ランクの高いクエストを、俺とミリエラで100%の達成率を維持しているからな。


 で、その助成金でボロボロだった内装もこれで新しくできるようだった。

 ソフィアやコレットが嬉しそうにその相談をしている。


 俺のダメージもほぼ回復した感じで、これからはまたクエストに励むとしよう──。

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