13(完) 次なる戦いへ
「次の封印解除装置を破壊するために、また戦いが待っている。それまでの間、体を休めておこう」
俺はみんなにそう言った。
正直、アルジェラーナが戦線離脱してしまったのは痛い。
先の大戦での経験豊富な歴戦の猛者。
そして、先の大戦以上の力を磨いてきた超実力者だ。
だけど――、
「頼むぞ、ミリエラ」
「えっ、あたし?」
「君はこれから『蒼の魔女』なんだからな」
「あたしが……そっか、そうだよね」
ミリエラが拳を握り締める。
「がんばらなきゃ……ふぁい、おー」
気勢を上げている。
ミリエラは、やはりそうでなくてはな。
もちろん彼女なりに重圧はあるだろう。
それでも、まっすぐ前を向いて、自分にできることをやり通してくれるはずだ。
そんな彼女の心の強さを、まっすぐさを、俺は信じていた。
そして、俺自身も――。
残る封印解除装置は、あと五つ。
当面の邪神復活を阻止できたとはいえ、その危険が完全に去ったわけじゃない。
装置が一つでも残っていれば、邪神復活の可能性は依然として残る。
すべての装置を破壊する。
そして、この世界を邪神軍の脅威から解放する。
俺の戦いは、まだまだ終わらない――。
【お知らせ 8/5】
申し訳ありませんが、本編はいったん一区切りという形にさせていただきます。
書籍版等の進展があった場合は、また続きを始める可能性もありますが……いったんおしまいです。ここまで読んでいただき、ありがとうございました<m(__)m>