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11 継ぐ者1


「アルジェラーナ!」


 俺は思わず声を上げた。


 どさりっ……。


 空中から彼女が落ちてくる。


 それを横目で見つつ、俺はゴルゴーンの光想体をにらんだ。


「砕けろーっ!」


 最後の一撃。

 俺の放った斬撃が、ゴルゴーンをさらに両断する。


 闘気のエネルギー流の中に溶け消えていくゴルゴーン。

 今度こそ、倒せたか――。


「大丈夫か、アルジェラーナ!」


 俺は敵の最期を見届けてから、彼女に駆け寄った。

 ソフィアやミリエラたちも彼女の側にいる。


「ふむ、わらわとしたことが……しくじったな」


 アルジェラーナが倒れたまま苦笑した。


「あ……」


 俺は呆然と彼女を見つめた。


 その体が石に変わっていく。

 さすがにゴルゴーンが最後の力を振り絞っただけあって、今までの石化とは効力が違うようだ。


「そんな! お姉さま!」


 ミリエラが悲痛な声を上げた。


「案ずるな、ミリエラ……わらわはそう簡単には死なぬ」


 アルジェラーナが微笑む。


「とはいえ、さすがにすぐには……復活できんじゃろう。回復に何年かかるか……」

「お姉さま……」

「だが心配することはない。わらわの代わりを務められそうな者が、すでにおる」


 彼女はにっこりと笑い、


「残念ながら、今回の大戦は途中退場させてもらう……ミリエラ、今からお主が新たな『青の魔女』だ」

「あたし……が……?」


 呆然とした顔で自分自身を指さすミリエラ。

 アルジェラーナはにっこりとうなずいた。


 石化がさらに進んでいく。

 すでに下半身は完全に石となり、上半身も胸の下あたりまでが石化していた。


「アルジェラーナ……」

「せっかく再会したのに、またしばらくお別れじゃな」


 震える右手を差し出すアルジェラーナ。


「――あとは任せろ」


 俺は彼女の手を取り、深くうなずいた。


「うむ。お主ならば大丈夫だろう。ミリエラを支えてやってくれ」

「ああ。師匠として、な」


 ニヤリと笑う俺。


「ふたたび英雄となれ、ジラルド――」


 謳うように告げると。


『青の魔女』アルジェラーナは完全に石になった。

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