4 猛攻
「遅くなったが、無事で何よりじゃ」
アルジェラーナがソフィアの肩にポンと手を置いた。
「まずわらわが仕掛ける。奴に隙ができたら、ジラルドが追撃。これでよいか?」
「アルジェラーナ……」
「わらわとお主が組めば、どんな相手だろうと敵ではない。そうだったであろう? 昔も、今もな」
「……ああ」
ニヤリと笑う『青の魔女』に、俺もまたニヤリとうなずいた。
そうだ、俺たちのコンビは無敵だ。
ソフィアと合流できた今――後はゴルゴ―ンを打ち倒すだけである。
「ならば、始めようか」
アルジェラーナが呪文を唱え始めた。
踊るような身振りとともにいくつもの印を組む。
どうやら、いきなり全力の一撃を放つつもりらしい。
バチッ、バチバチィィィッ……!
高まる魔力で。大気中にスパークが走る。
「もう少し下がろう、みんな。巻き添えを食わないように」
「なんてすさまじい魔力ですの……!」
うめいたのは、リーネだ。
魔法使いだけに、アルジェラーナのすごさを一番感じ取っているようだ。
「これが『青の魔女』の全力だ。古来種エルフの魔力は、人間をはるかに超えるからな」
俺は苦笑と感嘆の中間の笑みをもらした。
かつて仲間として戦った際、彼女の魔法のすさまじさは散々見てきた。
久しぶりに、また見ることができるわけだ――。
対するゴルゴーンは動かない。
「どんな呪文で来ようと、受けて立ちますわよ」
すでに防御呪文を張って待ち構えている。
アルジェラーナの一撃を防いだうえで反撃に出るつもりなんだろう。
人間の魔法など簡単に受け止められる――そんな傲岸な表情。
「その不遜さが命取りだ、堕天使」
アルジェラーナが不敵に告げた。
そして、呪文が完成する。
「【超級氷輪烈破】!」
アルジェラーナの右手から無数の氷刃が飛んだ。
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