13 ソフィアの戦い2
「へっ、戦うつもりかよ」
「人間が堕天使に逆らうとは……身の程をわきまえろよ」
「一寸ずつ刻んで、果てしなく続く苦痛を味わいながら死ね」
言うなり、堕天使たちがいっせいに光弾を撃ってきた。
「【ミドルシールド】!」
その光弾を、防御呪文の重ね掛けで防ぐ。
「お、重い……っ」
すさまじい衝撃に耐え、なんとかしのぐソフィア。
あらためて、実感する。
おそらく下位なのだろうが、それでも堕天使は恐ろしく強い。
そして、そんな連中を苦もなく倒してきたジラルドのすごさを――実感する。
「こいつ!」
「生意気な!」
堕天使たちは意地になったように第二波、第三波と撃ってきた。
さすがに数が多すぎる――。
第五波が来たところで、【プロテクション】と【ミドルシールド】がまとめて砕け散り、ソフィアは大きく吹き飛ばされた。
「はははは! 脆い脆い」
「どうした、無防備だぜ」
堕天使たちが嘲笑した。
「次で終わりだ」
彼らが突き出した手に、輝く光が浮かび上がる。
また光弾を放つ構えだ。
今度こそ防げないだろう。
「やられる――」
ソフィアは目を見開く。
刹那、
ざんっ……!
青白い光があふれ、眼前の堕天使が両断された。
「今のは――」
ジラルドが来てくれたのかと思ったが、そうではないようだ。
彼やアルジェラーナたちの気配は感じない。
だとすれば、今のは――。
「私が、やったの……!?」
呆然としながら考えをまとめる。
「私のスキルは『時空干渉系』だと里で教わった……今のは、もしかしてその効果なの……?」
スキルで時空に干渉する――。
つまりは時間の流れなどを操れる、ということだろう。
さっきの一撃は、過去にジラルドが発現した『冥皇封滅剣』の奥義の一つ。
それをソフィアの力で現在に発現させた、ということではないだろうか。
「だとすれば――限定的な条件で、私はジラルドさんの技を撃つことができる……?」
あるいはジラルド以外の人間の技も使えるのかもしれない。
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