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6 ヴェルナの戦い

「なんだ――?」


 俺は周囲を見回す。


 ぼこっ、ぼこっ……!


 四方から床が盛り上がり始めた。

 土くれを噴き上げ、四体の巨大なシルエットが出現する。


 小型の竜だ。

 背中からは翼の代わりに長い刃が一対生えていた。


「モンスター……いや、聖獣か」


 俺は表情を引き締める。


 邪神の力を与えられたモンスター『聖獣』。

 その力は並のモンスターをはるかに上回る。


 さらに、成長した聖獣は知性を備え、上位の堕天使に匹敵する能力を備えることもあるという。


「さっそく、妨害に来たということですね」


 ヴェルナが双剣を構えた。


「だな。戦王級とまではいかないようだが、それなりの強さの聖獣だろう。気を抜くな」


 俺は彼女の隣で剣を構える。

 と、


「ここはあたしが行きます」


 ヴェルナが前に出た。


「ジラルドさんの力はできるだけ温存しないと」

「ヴェルナ……」

「あたしだって役に立ってみせます。見ていてくださいね」


 振り返って、俺に向かってウインクをするヴェルナ。

 それから流れるような動作で、聖獣に向かって間合いを詰めた。


「【双刃(そうじん)火凛(かりん)】――!」


 Ⅹ字型に構えた双剣で聖獣を切り裂くヴェルナ。


 るおおおおおっ……!


 聖獣は苦痛の声とともに後退した。


「さすがに一発では倒せないか」


 ヴェルナが表情を引き締める。


「【インパルスブレード】!」

「【アイシクルスピア】!」


 と、彼女の背後から攻撃魔法が飛んできた。

 二種の魔法が炸裂し、さらに後退する聖獣。


「ミリエラ、アルジェラーナ様!」


 ヴェルナが振り返って叫んだ。


「感謝します! 後はあたしが――」


 体勢が崩れている聖獣に向かって、ヴェルナが突進した。


「【双刃(そうじん)雷華(らいか)】!」


 二本の剣がひるがえり、聖獣の首を刎ね飛ばす。


 ず……んっ。


 地響きとともに倒れた聖獣は、完全に動かなくなった。


 後衛と連係しての攻撃連打で、聖獣に反撃の隙を与えない――。

 見事なコンビネーションだった。


「――さすがだな」


 この間も見せてもらったが、やはりヴェルナは一流の剣士だ。




「なるほど。なかなかのメンバーをそろえてきたようですわね。そして――『黒き剣帝』の戦術の要を見つけましたわ」




 声が、突然響いた。

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