4 合体攻撃
「よし、ならば――」
体中から吹き上がる闘気のオーラが赤く変色した。
攻撃力に特化した『紅蓮の闘気』だ。
「おおおおおおおおおおおっ!」
俺は大剣を振り下ろした。
放たれた斬撃衝撃波が、真紅の竜の形となって突き進む。
冥皇封滅剣、一の型・極──『紅帝火龍』。
同時に、
「最大級流水魔法――『水牙竜導』!」
アルジェラーナの呪文も完成した。
俺が放った赤い竜の形をした斬撃衝撃波に、アルジェラーナの青い水流が重なり合う。
二つの攻撃が融合し、より強大なエネルギーとなって、門にぶち当たった。
爆光が弾ける。
轟音が響き渡る。
「ふうっ」
俺は大きく息を吐きだした。
堅牢なはずの正門も、さすがに俺とアルジェラーナの同時攻撃の前にはひとたまりもない。
跡形もなく吹き飛んでいた。
「ふむ。やはり衰えておらぬな、ジラルド」
アルジェラーナが嬉しそうにうなずいた。
「むしろ、邪神大戦のとき以上かもしれぬ」
「あのころより肉体は衰えても、技はずっと研鑽を積んできたからな」
俺はニヤリと笑った。
「アルジェラーナこそ、あのころよりも魔法の威力が上がっているな」
「わらわは長命を誇る古来種。全盛期どころか、まだまだ成長期じゃからの」
アルジェラーナもニヤリと笑う。
「当然、あのころよりも強くなっておる」
「すごいなー、二人とも」
ミリエラが目をキラキラさせていた。
「あたしも……もっと強くなりたい。師匠みたいに。お姉さまみたいに」
「なれるさ、君なら」
俺は彼女の頭にぽんと手を置いた。
「えへへ」
顔を赤らめ、目を細めるミリエラ。
「ふーむ……?」
アルジェラーナが少しジト目になった。
「どうした?」
「無自覚に女性を惹きつけるのも、あいかわらずか……」
「???」
「そして鈍感なところも、な」
アルジェラーナが小さくため息をついた。
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