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世界は広いようです!

今回は解説回です

クイナは心の中が明らかに混乱していた、そしてまた離れかけていた冷静さを必死に取り戻し、クイナは話を進める


「じゃ、じゃあ本題に戻ろっか…」


「はい!ではまず何から説明しましょうか?」


「んー……じゃあまずはこの世界の事を教えて欲しい、例えば…国とか種族とか」


「そうですねぇ…じゃあ国からやりましょう!」


「おう!」


「まず、私達が住んでいるこの国はエヴィルドルグです!これはわかりますね?」


「あぁ、そりゃ住んでる国だからな!」


「ではこの国は外界から隔離された特殊な国ということはご存知ですか?」


「え、全然知りません…」


クイナが広場にテレポート(?)されるまではこの国へは普通に出入りでき、とても隔離されているとはわからなかった


「そうでしたか!ではこの国のことから説明しましょう!」


「了解!」


「…この国はエヴィルドルグ、外界から隔離された特殊な国です、国の周りが特殊魔法で囲まれていて、その外の者はこの国に触れることも、この国という存在を見ることすら出来ません。」


「なるほど、でも何で隠す必要があるんだ?」


「それはですね、少し話が変わりますが、この世界には多種族が存在します。それはもう沢山です!その種族の中には勿論、人間に害をなすものもいる訳です。それに今は様々な種族間で戦争が起きていると聞きますし」


「なるほど、その中で特に気をつけなきゃならないのは例えばどんな種族なの?」


「まず、全ての種族にとって一番キケンな脅威が"天族(エイル)"という種族です、戦いを好み、たった一体だけで人間の国の一つや二つを軽く滅ぼすことができるらしいです…その姿は人間に似ており、そして背中には白く大きな翼、頭上に光る円盤を持っていて、白い服を身にまとい、寿命は存在せず、その体が崩壊するまで生き続けるというなんとも恐ろしい種族です……

その天使のような姿から一部宗教では"神の使徒"と言われて拝められているそうです

また、古の大戦を制した種族でもあります

次に"エマ"、別名吸血種ですが、この種族は名前の通り血を好み

更に、ここから遠く離れた小さな街にいると言われる"白銀の吸血鬼"という有名な吸血鬼は色々な種族の血を集めるのが好きなんだとか…」


「白銀の吸血鬼?」


「白銀の吸血鬼…他にも"シロガネのキュウケツキ"と呼ばれる事もありますけど…この吸血鬼は強大な力を持っていて。古の大戦の生き残りであり、あのエイルと互角の戦いを繰り広げたなど数々の伝説を持っている有名な吸血鬼です。これまでも様々な国がその白銀の吸血鬼に軍を率いて挑みましたが、どれも失敗に終わっています。まあエイルと戦うほどの吸血鬼ですから仕方ないですね…!」


「おっそろしいなぁ…」


「それにエマは血を得ると力が増し、生物を多く殺している個体は特に恐るべき力を持ちます。他生物に化けることもでき、自分より下位の生物への精神支配や大きくコウモリのような翼で空を飛んだりと、ある意味強力な種族です

この種族には"階級"というものがあって、階級が高いものほど強力と言われていますね

そして中には血に快楽を得る個体もいるのだとか……この種族は血を何百年も取らないままだとまるで年をとったようになり、自己崩壊して死んでしまいます。日光に弱いのも特徴ですね。

そして、エマと人間のハーフは血への刺激が普通よりも強く感じるため、血に溺れるものが現れたりするらしいです、怖いですね…

次は"ドラゴン"、別名龍族です、彼らも同様に寿命が長く、とても強力です、その硬い皮膚は攻城兵器すら効かないと言われています…それに強い力を持ち、凶暴です、知能は極めて高く、魔法を使ってテレパシーのようなもので会話が出来るといいます、一部の魔法を扱うことが出来、その魔法の規模はなんと第七階級以上だと言われています。更には別の生物に変身することも可能です

それに、変身しても能力はそのままですからドラゴンが変身しているものは驚異の身体能力を保有するといった特徴があります

個体によって使える魔法の種類は違うそうですが、危険ですね…

そしてもう一つ、最も危険な種族が"デモニア"です、別名魔族、数が多く、強力な個体も多いです、個体によっては形が大きく異なり、人を特に好んで食べるそうです。

殆どの個体の知能は低く、共喰いまでしたりと、とても残虐です。

それに、稀に知能の高い個体がいます

昔、その個体が強力な魔族(デモニア)の軍勢を連れて人間の国と戦争をしたという記録があります

結果は人の国が敗れ、その後数ヶ月間その国を支配していましたが、その数ヶ月後に3体のエイルが魔族を全員駆逐したらしいです、その国では現在、その三体のエイルの像が建てられており、エイルが強く崇められているそうです

何にせよ魔族は人間にとっての一番の脅威です…

まあこれでもほんの一部ですが、これが今のところの1番気をつけるべき脅威です!」


「結構いるんだなぁ………それにユリスは結構詳しいみたいだな、どうやってそんなに多くの知識を得たんだ?」


「あ、前にクイナさんが50年くらい図書館にこもっていた時に、私も暇潰しにいろんな本を読んだんです」


50年だと……?一体その時俺に何があったんだ…!?


「そうだったのか…そういえば、俺みたいな人間なのに長生きなのは一体どんな種族に当たるんだ?」


「私はエルフですから、老いることも、この体が使えなくなるまで死ぬこともありませんが…主さまは……私もわかりません………」


「そうかぁ、まあいいや、あ、話が逸れたね、戻そう。で、他の国についてだな」


「はい、では続けますね!、まず、ここの周辺には文献によると5つの人間の国があるらしいです。

一つ目がこの"エヴィルドルグ"、先程も言ったように外界から隔離された特殊な国で、他の国でさえもこの国のことは一切知りません。それに、この国から出る時はこの国の記憶をすべて消されるため、警備もしっかりと万全です!」


「ん?じゃあ戻るにはどうすればいいんだ?」


クイナがそう聞くと、ユリスは不気味な笑みを浮かべ、続けて答えた


「それはですねぇ、頭に魔法をかけるんですよ!」


「なにっ」


クイナは魔法にそんな使い方があったのかと、感心したと同時に驚く


「その魔法は記憶操作魔法と、時限式魔法で、出るときに魔法をかけて記憶を塗り替え、指定した期間を過ぎると時限式魔法が起動して強制的にこの国に戻るようにするんです!」


「でもそれって…」


「はい、勿論外の世界での記憶は残ります、つまりもしなにか大切なモノが出来たとしても戻るためにはそれも捨てなければならないんです。」


「じゃあ外に戻ろうとするものも現れるんじゃないのか?」


するとユリスは笑顔を浮かべ、明るい声で言った


「それに関しては大丈夫です!外に出る時は必ず契約書に同意しますから!出る人はそれ相応の覚悟を決めていくんです、それに、もしそれでも外に出るとしたら、頭に強力な魔法を植え付けます」


「それは一体?」


「それはですね、ある種の呪いのようなものです!」


「の、呪い?」


クイナは呪いという言葉を聞き、直ぐに反応した


「はい、その呪いはこの国に関しての一切を喋らせない、伝えさせないようにする呪いです。この国のことを書こうとすると必ず別のことを書いてしまい、この国のことを語ろうとすると必ず別の事を喋ってしまうんです、それも、言っている側は自覚できず、その内容は聞いている側と言っている側で変化しています、他にも、暗号にして伝えようとしてもその呪いは所有者のすべてを理解するため、暗号の内容すら別の内容に書き換えてしまうのです」


「それは怖いな」


「まあそれぐらい守りが硬いんですよ!」


この国がなぜこれまで他の者に知られなかったのか疑問に思っていたが…そういうことか……


「では続きまして、二つ目は軍事国家の"ガルディアナ帝国"

この周辺の5つの国の中で最も規模の大きい国です。近年他国との戦争が起こると言われています

噂では"龍族(ドラゴン)"などの種族と手を結んでいるとか……

三つ目は"ソーマ王国"

五つの国の中でも優れた技術大国です。

ガルディアナ帝国とは同盟を結んでおり、ガルディアナ帝国の人が留学のためにこの国に訪れることも度々あるようです。


四つ目は"ラミルダ共和国"

周りが海に囲まれた海洋国家で、

魔法技術で言えばトップクラスの国です、他国からの留学生も多く、観光地も多い魅力的な国です!近年第七階級魔法の研究に国力を注いでいるのだとか!

そして五つ目は"エルノ"

この国はある意味暗殺国家です、噂によると幼少期から暗殺術や体術、呪術を学び、大人になると他国の兵士として雇われ、要人暗殺やスパイなど危険な仕事をするのだとか……獣人と互角に戦ったりとまさに化け物並の戦闘力を備えた国です、私たちの国と同じように、国の正確な場所を知る者はいません。

これも噂ですが、その国の場所を知ってしまった者は2度と帰ってこれないらしいです……」


「ほほう、あ、そういえば、魔法についてだけど、それも教えて欲しい」


「了解しました!、ではまず、魔法について。

…ある本によれば魔法とは大気中に存在するマナを生物の体内に存在するマナ、つまり魔力を放出、拡散、共鳴、調整などをすることによってある一定の物質を構築、変質、崩壊、させることとされています。

魔法には言霊というものが必要であり、それぞれに対応した言霊を組み替えることによって魔法の種類は変化する、これを詠唱と呼びます!

詠唱については、熟練者や第4階級以上の魔法の使い手なら簡単な魔法は詠唱を行わなくても使用できると言います

魔法とは思念の塊でもあり、ごく稀に気持ちの高ぶりや極度の感情の暴走により魔法が発生する場合があります、そうして発生した魔法は不安定であり、術者を傷付ける恐れがあります。

人間の体は構造上大気中のマナを本当に少量しか取り込むことができず、日々の記憶や睡眠でマナを生成し、食事などで他生物のマナを吸収します。

蓄えることの出来る魔力量は人によって違い、限界まで魔力を蓄えると人間の体はそれ以上のマナを吸収しなくなります

と言っても、魔法についてはまだ理解できない点が多く、魔法の原理もまだあやふやです。つまりこれは先程言ったことも100%正しいとは限らないんです。

次に、魔法の位について

魔法には位が存在し、それぞれ第一階級魔法から第十二階級魔法まで存在が確認されています

そのうち人間が扱えるのは、熟練者でも第八階級までで、それ以上は別次元の領域とされています。

その九階級以上の魔法は強力な種族のみしか扱えず、人間がそれをしようとすると必ず死んでしまうらしいです…もし死なずに成功したとしても、反動に対して自我が耐えきれず、魔法すら使えない状態になる可能性があります。

あ、先程も言ったように、ラミルダ共和国では第七階級魔法の研究が行われています、まあなんと言っても魔導士の中でも少数しか扱うことのできない第七階級魔法ですから、もしそれを別の人も使えるようになったとしたら国としても多大な利益を得ることができますからね!

次に、これはほぼ立証されていることです。

魔力は生物のみが扱えるものであり、機械などはそれらを扱うことができません。

生物が死んだ後も、そのマナはその体が完全に消滅するまで残り続けます」


「とまあ大体こんな感じでしょうか」


「なるほど」

(魔法に関しての階級については、俺が階級表を見たときに色で区別してたのと同じか。)


「まあまずはこの国について知らないとな、案内してくれるか?」


「わかりました!」

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