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息子の誕生日に寄せて

作者: まおちゃり

 息子が17回目の誕生日を迎えた。

 小1から野球を始めた息子の誕生日は、野球のエピソードに彩られることが多かった。

 10歳の誕生日にはリーグ戦で先発投手を任され、開始早々8連続三振を奪う好投を見せた。9人目の打者は死球で出し、連続盗塁ののち暴投で生還させてしまう。自責点がもとで手に汗握る接戦となったが、援護射撃をもらってサヨナラ勝ちを収め、誕生日に花を添えてもらった。

 15歳の誕生日は、中学最後の市大会と重なった。勝ち抜けば県大会が待っている。私が遅れて駆け付けると、リードを許した試合は雨で中断中。再開後の挽回を祈ったが、敢えなく初戦敗退となった。

 16歳の誕生日は、高校入学後自身初の練習試合に出していただいた。この日はあいにく次女のリーグ戦と重なった。首位を争う相手との負けられない一戦。私はスコアラーだったこともあり、後ろ髪を引かれつつ4回裏で会場を後にした。息子がまさかのホームランを放ったのは、直後のことだった。秋、息子はとある事情から10年目の野球生活に終止符を打った。見逃した幻のバースデーアーチは、うれしくもほろ苦く、私の胸に焼き付いている。

 尾崎豊に傾倒している息子は、どんな「十七歳の地図」を描くのだろう。甲子園の夢と引き換えに新たな道を拓いてくれると信じ、陰ながら応援するのみだ。

 お誕生日おめでとう!!

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