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高貴なドロドロ?  作者: 花ゆき
本編
5/13

ざわつくドロドロ? って言ってる場合じゃありませんことよ!?

本日1回目の投稿です

 急に思いついたことがありましてよ!


「昼ドラ展開が最近マンネリ化してますわ! ですから、今日は自主学習です!」

「なるほど。どうするの?」

「我が家に招待しますわ」

「えっ、菓子折り用意しなきゃ」

「そうと決まれば、善は急げですわ!」


 春日さんはこれだけは譲れないと、有名和菓子店で菓子折りを購入してきました。それを今、お母様に渡してますけれども、わたくしだけすごい疎外感がありますわ。


「こちら、よかったら皆さんで食べて下さい」

「あらあら、まあまあ。麗華もおもしろい子を連れてきたわね」

「そうでしょう? わたくしの考える最高のヒロインそのものですの」


 春日さんの良さを伝えるチャンスはここだと思って話しましたのに、二人揃って反応がおかしいのではなくて? お母様は苦笑、春日さんは引きつった笑顔って、わたくし何かしましたの?


「あらぁー……、娘がごめんなさいね」

「イエ、ダイジョウブデス」





 わたくしの部屋に案内すると、春日さんは口を大きく開けて驚いたようでした。薔薇の香りがすると呟かれましたけれど、薔薇を飾っているせいかしら。さて、本題に入りましょうか。


「物事をなすには、まず形からといいますわ。服から入ればいいのではなくて!? さぁ、春日さん脱いで下さいまし! 着物と割烹着を用意しましてよ!」


 春日さんの服を脱がそうとすると、何故かズボンを両手で下がらないようにガードされましたわ。けれど、服を着替えていただかないと。



「あぁあぁあ! 駄目! 絶対駄目! 女の子が脱がそうとしないで! 下は絶対アウト!」

「分かりましたわ……、今日下着が上下セットではありませんのね?」

「は?」

「ブラジャーとパンツの柄が同じではありませんのね?」

「ち、違うけど……! 違うけども……! そうか、そうくるのか伊集院さんは。なら、いっそのこと上だけ脱がせてよ。ただし、その伊集院さんの手で」


 何だか、ドキドキするわね。春日さんはこんなに肩幅広かったかしら。それに手も、なんだか筋張っていて色っぽいわ。


「どうしたの、脱がさないの?」

「脱がしますわ!」


 なんだか妖艶に微笑まれましてよ!? からかわれているようで、ムキーッときますわ! そこで勢いよくバッと脱がしたのですけれど、なんと綺麗な胸板がありましたの。目の錯覚かしらね。いや、絶壁……。いくら貧乳でもこれは……。つまり?


「男?」

「うん、男」

「え、えぇええ!? わ、わたくしなんてことを! は、配役を変えなければなりませんわね!?」

「まず考えるのはそこ?」


 クスクスと春日さん――いいえ、春日くんが笑います。


「その場合は、伊集院さんと恋人同士の役がいいな」

「こここここ、恋人!?」


 キャパオーバーですわ。



「ごめんなさい、わたくし、わたくしなんてことを!」

「僕も楽しんでたところあるしね」

「わたくし、もう……春日さ、春日くんをヒロインに思えません! ごめんなさい……」

「男に見える?」

「それはもちろんですわ。ですから、そのっ、上を着て下さいませ!」


 春日くんの上を着ていない姿に、顔が赤くなってしまい、目をそらします。殿方の上半身裸なんて見たことがないですし、顔が赤くなってもしかたのないことで、その……! 春日くんがくすりと笑う声がして、続いてガサガサと上着を着たような物音がしました。


「着ましたの?」

「うん」

「本当の本当ですのね!?」

「そんなに言うならまた脱いでもいいけど」

「からかうのもいい加減になさって! 今日はその、混乱してますからまた明日会いましょう?」

「そうだね。伊集院さん顔真っ赤だし。また明日」




 大誤算ですわー!! 春日さ、――くんが男だったなんて!! ど、ど、どどうしましょう!?

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