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Sterbephase(詩記)  作者: 敬愛


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64/102

共闘 

背中を預けられる事の尊さを

私達はいつから忘れてしまったのだろうか

利害に塗れた社会の中で

互いの眼差しを疑うばかりの日々に

それでも確かに残っているものがある

たとえば 誰かが倒れそうになった瞬間に

思わず差し伸べる手の震え

その温度は欺瞞では測れない


孤独に慣れすぎた獣は

牙を研ぐばかりで 心を失う

だが 共闘はちがう

孤独の檻を打ち破るために

刃を突き立てるのではなく

重ねた声で叫ぶのだ

お前はひとりじゃないと


時に私達は誤解し 裏切り すれ違う

信じたはずの言葉に傷つき

仲間の存在を憎悪すらする

だがそれでも 決して切り離せない糸が

どこかで私達を繋ぎ止めている

それは絆という安っぽい言葉では足りない

共闘は もっと泥臭く 生々しい

敗北の痛みを分け合い

勝利の歓喜を血まみれで抱きしめる

そんな関係だ


私は一人で立っていると思っていた

だが振り返れば

幾つもの声が背を押していた

見えない影が共に歩んでいた

その事に気づいた時

初めて剣は剣として輝きを放ち

拳は拳として未来を叩き割る力を得た


共闘とは

ただの戦術ではなく

生き残るための約束でもなく

もっと深い所で

私達を人間たらしめる証なのだ


一人で生まれ 一人で死ぬ存在が

それでも一瞬の間

肩を並べて呼吸を合わせる

その軌跡こそが 戦いの意味を超えて

歴史を織り成していく


だから私は今日も立ち上がる

声を上げる

君の叫びと私の叫びを重ねるために

私の傷を君の傷と響かせるために

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