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Sterbephase(詩記)  作者: 敬愛


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103/103

拡大家族

序文


家族をその構成により分類した時の核家族以外を総称していう。

子供達が結婚後も親と同居する大家族の形を取ったもの。

直系家族と複合家族の形態がある。


詩記


見せかけの安心は要らない

家族や社会に所属していても満たされない時

守るのは 助けてくれるのは自分じゃない?


本音で語る事も無く疑いの眼差しで見ていれば通じない

孤独と孤立は全く別の物

誰かがいるから寂しさが癒えるというものではない


評価や比較に日々曝される中で私達は摩耗する

それはどんなに幸せであったとしても変わらない

擦り減らしながら生きる中で他人の事は案外見ていないし愛もあるか分からない

心を閉ざしていては誰の助けも得られないしね


人が集まる中でも不安や空虚を覚える

みんなと同じでなければならないというルールに縛られているからだよ

歳なんて関係無く人間関係は対等であるべきだ

いつまでも「いいえ」で快感を得ていてはいけないよ


価値観は変わり続けるけれど

同じ魂だけが集まるのは変わらない


最後に悪くなかった人生だったなと思えるか

誰もがそのゴールを目指す中で巣を作るが

価値を他人に委ねていてはダメだ 


もう失うものが無いという覚悟を持った人にこそ

真の理解者が向こうからやって来る 


その結果として豊かな心を育てられた時に初めて家族は鋼鉄の城塞となる 

その強さなら恐れも消えるだろう


接続詩


血縁は細く

Wi-Fiの方が太い夜

同じ画面を覗き込む指先だけが

体温を共有している


父は通知音で名を呼び

母は既読で抱きしめる

兄弟はフォロワー欄に並び

叔母はおすすめに現れては消える


食卓はタイムライン

黙っていても腹は満ち

言葉は流れて栄養にならない

それでも孤独は

アルゴリズムに矯正され

「あなたに最適です」と

家族が増える


祝祭は炎上し

葬式はスタンプで済む

泣き顔は自撮りに変換され

悲しみは共有で薄まる

薄まった分だけ

数が増える


抱き合えない距離で

私たちは親戚になる

名字も過去も違うのに

同じ不安を養子に取る


拡大するほど

家は軽くなる

崩れやすく

だからこそ

今日も誰かを招き入れる


血ではなく

接続で

私たちは

生き延びるための

家族になる


結文


核家族化も進んでいるし子無し夫婦も増えた。

失って辛いのは家族同然と思っている人とも限らない時代だ。

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