目次 次へ 1/102 プロローグ 詩は墓の中で目を覚ます 言葉は骨となり 音は土に還る 筆跡の残骸が風に散り 消えかけた文字が 誰かの瞳に映る かつて詩と呼ばれたもの かつて声と呼ばれたもの かつて私と呼ばれたもの 全てが終わり、全てが始まる 死期の鐘が響く 詩の墓は、今、崩れ落ちる 冷たい夜の底で 沈黙が脈を打つ 言葉の影が揺れながら 記憶の隙間へと溶けていく ここにはもう何も無い あるのは名も無き余韻だけ それすらもやがて消え去る そして、詩もまた 無に還る さようなら。 そして初めまして。