勇気
「ガルルルル…」私は今、命の窮地に立たされている。
数日前より、国王であるアラン様のご子息であるユーリ様のアラン様の妻であるエレン様がその行方をくらましてしまった。その為、私達は騎士団長である私、ナタリーをはじめとした騎士団より派遣された約100人程度の人数で街の外を捜索していた。しかし、その道中で大きな地響きがと共に何かが近寄ってきた。そこにはここで存在するはずのない魔獣ベヒーモスがいた。兵士たちには腰を抜かしているものもいれば、負けじと剣を握っているものがいる。私は必ず街の人々を守るという使命を持っている。だが放っておくと街には必ず甚大な被害が及ぶ。だからこそ、ここで必ず叩いておく必要がある。たとえ自分の命を引き換えにしても。私はなるべく平静を保ちながら兵士たちに命じた。「聞け!もし、私に命を預けて共に戦ってくれ!その他は街に戻り、この事をアラン様に報告を頼む!」と命じたが誰も逃げ出そうとするものはおらず、腰を抜かしていたものも戦いを目の前にして、剣を握りしめている。「団長、俺達はこんなとこで折れるような脆い剣じゃないですよ。必ずここで食い止めましょう。」とにこりとぐっと親指を立ててみせた。「そうですよ、団長!」、「もっと頼って下さい!」と兵士たちは皆言ってくれた。「お前ら…ならば命ずる!ベヒーモスを殲滅せよ!必ず全員生存して戻る様に!」と「おぉー!」という声と共にベヒーモスに立ち向かった。