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被害者と加害者の結託

作者: HasumiChouji

漏洩大臣閣下


 御世話になっております。

 津参(づさん)システム社長の葛屋労(くずやろう)(いち)です。


 さて、一部のマスゴミにより、弊社が漏洩省ならびに自滅隊の基地に納入しました入退出管理システムの不具合により、部外者がこれらの施設に好きに出入りする事が可能なケースが有る事と、同じく漏洩省ならびに自滅隊基地で使用されております弊社の監視カメラシステムにおいて録画された動画ファイルがたった反日……もとい半日しか保存されない仕様になっている件が報道されましたが、言うまでもなく、このような報道は我が国の安全を脅かす危険な行為であります。

 差し出がましくはありますが、政府として当該報道機関を公式に非難する声明を出していただく事で、再発を防止していただきたく存じます。

 また、警察庁長官にも、当該報道機関の関係者を別件逮捕していただくよう要請を出しております。


 もちろん、報道されました不具合については早急に修正させていただく予定です。

 言うまでもなく、弊社は、今や、小学生及びその保護者の90%以上が使用しております「小学生児童の通学時の防犯見守りシステム」などの実績が有る業界有数の優れた企業であります。その点、御承知おき下さるよう、お願いいたします。


 最後に、本件で御心労が続いていると思いますので、添付しました大臣閣下、ならびに関係閣僚の皆様、そして与党幹部の皆様の小学生のお子様・お孫様の通学中の写真でお心をお慰め下さい。

 我が社の「小学生児童の通学時の防犯見守りシステム」を使えば、これらの方々の通学路を突き止める事など極めて容易でございます。

 この事からも、我が社の実力を御認識いただけると愚考する次第です。

 皆様が「国民全体の為の政府」ではなく、あくまで「与党支持者の為の政府」であるように、政府与党の皆様が、我が社を御贔屓頂ける限りにおいては、我が社も、決して政府与党を裏切るような真似はいたしませんので、御安心下さい。

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