冒険者ギルドへ
さてはじめての街だが俺にはグリモアールさんがあるから迷う心配もない
「グリモアールさんとりあえず冒険者ギルドに行きたいんだけど場所わかる?」
「はい、冒険者ギルドはこの大通りをしばらく進んだ右側にあります」
「わかった、それじゃぁ冒険者ギルドに行ってみよう」
しばらく道なりに進んで行くと右側に随分と大きな建物が現れた
「もしかしてこれが冒険者ギルド?」
「はい、こちらが冒険者ギルドになります」
「なんか想像してたのより立派なんだけど」
「そうですね、王都のギルドなので普通のギルドよりは立派な建物ではあります」
「あっやっぱりこれが普通じゃないんだ」
「はい、では中に入って冒険者登録を済ませましょう」
「そうだな、街の散策もしてみたいしさっさと済ませよう」
そう言って冒険者ギルドの扉を開いた、そこはゲームや漫画に出てくる様な想像していたギルドより綺麗な場所だった床にはカーペットが敷かれさながらホテルのロビーの様な雰囲気だった、しばらくギルド内を見渡したあと俺は受付に向かい受付の女性に声をかける
「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか?」
「はい、冒険者として登録したいのですが」
「かしこまりました、登録は初めてでしょうか?」
「はい、初めてです」
「ではこちらの用紙に必要事項の記入をお願いします」
「わかりました」
用紙を受け取り記入を進めるとふと手が止まった、職業の項目だ、職業って剣士とか狩人とかって事か?魔法使いでいいのか?しかしまだ魔法が発達してないのに魔法使いと名乗って大丈夫なのだろうか?まぁ何か問題があったらその時はグリモアールさんに聞けばいいかと職業は魔法使いと記入して受付の女性に用紙を渡したすると
「えーと、職業は魔法使いでお間違いないですか?」
「はい間違いありません」
「えーと、少々お待ち下さい」
そう言って受付の女性はカウンターを出て2階へ上がって行ったしばらく待っているとガタイのいい中年男性がやって来て
「ここのギルドマスターをやってるもんだがお前さんか?魔法使いってのは」
「あっ、はいそうです」
「魔法ってのは竈に火を付けたりするあれか?」
やっぱりこの世界では魔法はまだその程度の認識なんだね、うん知ってたよ
「えーと、それは生活魔法と呼んでまして、私が使うのは攻撃魔法がメインです」
「攻撃魔法だって?」
「話すより見てもらった方が早いと思うんですが何処か場所はありますか?」
「ふむ、地下に訓練所があるが」
「じゃあ訓練所で実践して見せます」
「わかった、それじゃぁこっちに来な」
そう言われるとギルドマスターと共に地下の訓練所に向かった
「えーと何か標的になりそうな物ってありますか?」
「こんなんでいいか?」
そう言うとギルドマスターは端に転がっていた丸太をヒョイっと持ち上げて地面に立てた
「それじゃぁ今から攻撃魔法を使って見せますね」
そう言って俺はグリモアールさんに目標丸太、氷の槍と念じた、すると目の前に氷柱が出来上がり丸太に向かって飛んで行き氷柱は丸太に突き刺さった、それを見ていたギルドマスターは口をポカンと開いたまましばらく固まっていた
「あのー今のが攻撃魔法なんですけど」
声をかけるとギルドマスターは我に返って
「今のはなんだ?あんなの見たことも聞いたこともないぞ?」
「私が師匠と研究して生み出した攻撃用の魔法です、この魔法を世界中に広めるのが今の私の目標なんですよ」