宿屋にて
とりあえず一旦宿屋に戻って来た俺はグリモアールさんと今後について考える事にした
「さてグリモアールさんや」
「はい、なんでしょう?」
「とりあえず女神様の所には挨拶に行った訳だが」
「はい」
「あと教会は6つあるわけだよね?」
「そうですね」
「って事はだね、あと6回さっきみたいに神様達と会話するって事?」
「はい、そうなりますね」
俺がそれを聞いてはぁっとため息を吐くとグリモアールさんが
「別に今日1日で全ての教会に行く必要はありませんよ?」
「えっ?そうなの?」
「はい、主神様には他の神々にも伝えておくから挨拶に行ってねとしか言われませんでしたので特に期日はないかと思われます」
「よし、じゃあ他の神様達には明日以降順番に挨拶に行こう」
「了解しました、では今日はこの後どうしますか?」
「とりあえず当面の生活に必要な道具や日用品を買いに行きたいな、あと冒険者ギルドに行って俺にも出来そうな仕事がないかも確認しに行きたいし」
そんな事をグリモアールさんに話しかけていたら突然妙な音楽が流れ始め嫌な予感がしてグリモアールさんの画面を見てみるとそこには
「はい、今回ご紹介するのはコチラ!」
嫌な予感が的中した、グリモアールさんの画面に映し出されたのは本日3度目の登場の主神だ
「なぁ神様ってのは暇なのか?」
「ん〜暇ではないかな?」
1日に3度も出てこられるととてもそうは思えないんだが
「さぁそれはさておき、本日新たにご紹介するのはコチラ!」
「コチラってどちら」
「はい、それでは新たにグリモアールに追加された新機能をご紹介しましょう」
「っていつの間に新機能追加されたんだよ!」
「ん?今だよ今、なうって奴!」
「あんた絶対暇つぶしに向こうの世界の事見てただろ?」
「まぁそれはいいとして新機能ってのは、なな、なんと便利なネットショッピング機能で〜す!」
「はっ?」
「だ、か、らネットショッピング機能だってば」
「いやいや無理だろそんなの?」
「そこは神の御業って事で」
「まぁ買い物に行く手間が省けるのはありがたいけれども」
「でしょ、でしょ?それでネットショップの名前なんだけど」
なんだかまた嫌な予感がする
「カミリーマー・・・」
主神が言い切る前に間髪入れずに止めに入った
「おい!」
「んじゃ神天市・・・」
「やめろ!」
「しょうがないKamizo・・・」
「いい加減にしろ!」
「いやー実に素晴らしい突っ込み速度だね」
こいつ絶対にわざとやってるだろ
「まぁ冗談はこれくらいにしてネットショッピング機能ではこっちの世界と向こうの世界の商品が買えるから試してみてね!補足事項なんかはグリモアールに説明してもらってねって事それじゃぁまた!」
あいつ説明するの面倒になってグリモアールさんに丸投げしやがったな
「それでは説明させていただきます」
面倒な説明を押し付けられたにも関わらずグリモアールさんは平常運転だ
なんだか美人秘書が眼鏡の端をすっと上げる姿が想像出来る自分がいる