4.これからの方針
迷宮に初めて潜ってから早2ヶ月が経過した。
新生活に慣れないまでも、なんとかやっていけていると実感している。
まず一番の悩みの種であった金銭面の課題については、迷宮に潜った稼ぎでずいぶんと余裕ができた。
大学の入学金と前期分の学費を納め、アパートを借りてもまだ百数万円の貯金が口座に残っている。
これも一重にディグダー家業さまさまである。
迷宮初日で6万円弱分の稼ぎを得た俺は、それから1週間毎日迷宮に通い詰めた。
取り急ぎ目先に迫った大学入学金の支払期限までに最低20万円は金を作る必要があったからだ。
1週間で20万円を稼ぎ出すなんてことは、つい先日までの自身にとっては絶望的な目標ではあったが、迷宮でディグダーとしての一歩を踏み出した俺にとってはそこまで切羽詰まったものではないと感じられた。
ずいぶん大人になったものだ。
ヒルコ1体からは多くて1グラム前後のヨロズカネが採れるため、1週間以内に20体のヒルコを仕留めれば第一目標をパスできる見込みであった。
初日に僅か2時間足らずで6体もヒルコを仕留められたので、運が良ければ1日迷宮に潜れば十分に達成できると目算を立てていた。
また月末には大学の前期授業料の支払いも予定されていたし、実家を追い出された身としては住処も探す必要があったため、ひとまず100万円くらいは貯金を作りたいなとの考えに基づき計画を立てることにしたのだ。
幸い、とりあえずの住処はタケ兄のアパートへの居候を許してもらえた。
目先の寝所に困らないだけでも少しばかり先を見据えるだけの心の余裕を持てたという事実は、今振り返っても大きかったと思う。
金も寝る場所も無い状態であったら、まともに先の事を考えられる精神状態を保てていた自信はまったくない。
なんせボンボン育ちのシティーボーイだからね。
タケ兄からの奨めもあって確実な稼ぎが必要となる最初の1週間は、毎日夜間から朝方にかけて迷宮へ潜りに行った。
昼間の迷宮は『雇われ』でごった返しており、「必殺撒き餌」が使えないため狩りの効率が著しく低下するためだ。
実際にシリカゲルの撒き餌が無いと、迷宮に半日潜っていたとしても2、3体程のヒルコとしか遭遇できないらしい。
というのも、ヒルコは迷宮内の高い天井に張り付いている場合が多く『針』や雇われに支給されるネイルガンでは攻撃が届かないのだ。
ヒルコが天井にばかり張り付いている理由はヒルコの生態に起因するらしい。
ヒルコは珪素が主食とはいっても普通に雑食性だ。
無機系の物質だけでなく有機物も常食する。
有機物と回りくどく表現したが、厳密にいえば動物性たんぱく質、具体的に言うと人間も晩御飯にしてしまうという恐ろしい生物なのだ。
ただしヒルコはナメクジに毛が生えた程度でしか移動できないため、普通の人間はまず地上に降りたヒルコに捕まることはない。
ヒルコちゃんもそんな自分の弱点を知ってか、迷宮内に迷い込んだ人や動物を捕食するために、天井からの自由落下速度を利用した奇襲攻撃を仕掛けるという知恵を持っている。
普段は迷宮天井で珪素入りの岩盤をペロペロしつつも、真下に不用意な動物がいる場合は空中殺法で襲い掛かってくるのだ。
なおヒルコの空中殺法については『雇われ』に対して最初に行われるガイダンスでも教えられるらしいが、一方「ヒルコが珪素を常食している」という情報はタケ兄の研究室で発見した成果であって外部には非開示の情報らしい。
情報公開しない理由はタケ兄曰く「ヒルコが狩り尽くされるかもしれないから」という率直なものであり、撒き餌のノウハウはタケ兄の研究室内だけの企業秘密らしい。
そんな機密情報まで施してくれたタケ兄に対して、俺は足を向けて眠ってはならないのだ。
そんな事情から俺は深夜営業で迷宮へ潜る生活をしばらく続けた。
最初の内はタケ兄に付き合ってもらっていたが、3日程狩りを続けて『針』の扱いが板についてきた頃になってソロプレイへ移行した。
某国民的ハンティングゲームで毎シリーズ200時間は火山で炭鉱夫をして過ごす俺にとっては、ヒルコ狩りは何の苦痛にもならなかった。
シリカゲルを撒いてヒルコを待つ。
ヒルコが落ちてきたら生体核に針を刺す。
仕留めたらヨロズカネの粒を拾って次に備える。
この繰り返し。
撒き餌を仕掛けるポイントついての考察や、ヒルコに針を突き立てる際の動作検証、無駄なくヨロズカネを回収する作業手順の追及。
これらをひたすら繰り返しつつも、より洗練されたルーティーンワークを追い求め昇華していく行為は、誇り高き炭鉱夫の心に刺さるものがあった。
しかもその報酬は「お守り」ではなくリアルマネーときたら言う事がない。
そんなこんなで、俺は最初の5日間で280万円ちょっとの収入を得た。
狩った獲物の数は途中で数えるのは止めてしまったが300体はヒルコを狩ったはずだ。
「お前らは今まで食べたパンの枚数を数えているのか」との名言の通りである。
迷宮のヒルコを乱獲しまくり「このままだと俺一人でヒルコを根絶やしにしてまうかしらん」と我ながら不安になる程のジェノサイドっぷりであったが、迷宮内のヒルコが目減りしたとの感じも受けずに杞憂と終わったのである。
そして懐が温まった後の俺は、今後の生活基盤を固めるために色々と身辺整理を進めた。
なぜならそのころには、俺の身内に起きた不祥事は世間様に多いに知られる事となっており、当初は淡く期待していた親族の無罪放免は100%あり得ないことが確定していたので、元の生活には戻れないことが判っていたからだ。
あまり話したい事ではないので簡潔に述べておくと、俺のパピーもマミーもグランパも真っ黒だったのだ。
一族郎党がお縄についた罪状としては横領であり、事の顛末はこうだ。
自動車メーカーに勤める親父が祖父の経営する自動車部品メーカーとの間で架空取引をでっちあげて、7年間で述べ6億円を着服していたとの事だ。
因みにお母ちゃんは部品メーカー経営者である祖父の娘で、架空取引のパイプ役を果たしたのだそうな。
割と裕福な実家程度にしか思ってなかったけど、俺が小学生の頃から親族がグルになって着服を続けていたとか知ったときは流石に震えました。
まさか純心なぼくちゃんが、祖父両親が世間様から巻き上げた黒い金でスクスク育てられていたとは思いませんでした。
そして親族が着服した6億円の補填のために、祖父の会社から俺の実家の銀行口座まで、あらゆる資産が差し押さえられることになったのだ。
マスコミからは「華麗なる泥棒一家」と目下砂にされている最中なのであります。
さすがに未成年である俺の実名は公開されてはいないし、両親やら祖父の犯した罪に関して追及される立場とはならなかったのが幸いか。
僕の体の99%くらいは、黒い金で構成されていますよっと。
まぁ近所では一から十まで知れ渡ってしまっているので、地元を追われる羽目にはなっているのだけどね。
そんな状況だから、反響が怖くて高校の卒業式にも出られなかった。
また、ひっきりなしに鳴り続ける携帯電話も煩わしくて川に投げ捨ててから解約してしまった。
そんな感じで自分から外部との接触を断ってしまったため、地元の状況はまったくもって知らないし、知ってしまいたくもないのだ。
「もしかしたら本気で心配してくれてる人もいるだろうに」とタケ兄には言われたこともあるが、これまでの人生においてそこまでの徳を積んでいる自信もないので、他人の評判やら怖いものは怖いのだ。
仮に俺以外の同級生がそんな目に合っていたとしたら、俺ならば、はっきり言って面白半分に会話のネタにしている自信がある。
そして、時間が経てば綺麗さっぱりそんな事は忘れるはずだ。
なまじ高校でも目立つポジションにいた事を自負しているので「リア充爆死しやがった、けけけ」と誰とも知れずに白米のおかずとされている情景の想像がついてしまうのでなおさら辛い。
なおネット掲示板に俺の個人情報が既に晒されている可能性もあるが、それも怖くて確認できていない。
徳ランカー?そんな単語はガッコでは習わなかったよっと。
そんな中、幼馴染であり彼女でもある井上千里とだけは連絡を絶やすことは無かった。
というのも、彼女はタケ兄とも旧知の仲なので身内の不祥事が報道された後に「ヒロトとの連絡がつかない」とタケ兄に相談が巡ってきたからだ。
そんな彼女に対しても、当時の俺は連絡を取る程の勇気は持ち合わせてはいなかった。
だって拒絶されたらと思うとチョー怖いじゃん。
幸い彼女はそんな薄情な女性ではなかったが、それでも彼女の両親からは「ヒロト君との交際はもうよしなさい」と日々忠告を受けているとの事だ。
彼女の生家である井上家とは、3年前に向こうが引っ越す前までは我が家とも家族ぐるみの付き合いがあり、「ヒロト君と千里が将来結婚すれば親戚ね」なんて軽口を母親同士で話し合っていたような仲だったのに人間とはなんとも世知辛いものだ。
はっきり言って人間不信に片足の膝上まで突っ込んだ精神状態ではあるが、覆水盆に返らず、嘆いて生きても建設的ではないので諸々の不幸は丸のみしてせっせと消化できるように努力したい。
そして1年も経てば身内の不祥事は世間様からの注目も無くして、俺の環境も落ち着きを取り戻すだろうと期待している。
それまでは耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ生活を送ればいいのだ。
という具合に、人生を前へ進ますためにも、先ずは足元から固める事にした。
まずは、いつまでもタケ兄のアパートに居候しているわけにもいかないので府中に安アパートを借りた。
さすがに保証人なしの未成年がアパートを借りるのは難しかったが、敷礼と家賃を1年分前払いしたらなんとか貸してくれるところは見つかった。
幸い小銭なら持っているからな。
で、なぜに府中アパートを借りたかといえば、定期的に迷宮へ通うため大学からは少し遠いがこの立地を選んだのだ。
大学へは電車の乗り換え1回で通えるし、八王子府内へも20分程度で届く立地だ。
理想を言えば八王子府内のどこかでアパートを借りたかったが、いまの俺程度の資金力では手を出し難い程家賃が高かったから諦めた。
拠点の置き所からもわかる通り、俺の現在のスタンスは大学よりもかなりディグダーの仕事に寄っている。
その理由としては、目先の蓄えを作らなければいけないという現実的な理由も一つとして上げられる。
今後4年間は大学の授業料を支払い続ける必要があるし、来年以降の家賃も早々に見繕っておく必要があるからな。
また自分の進路について考えると、身内から出た錆により、東大生の既定路線である官僚への就職は絶望だし、一般企業でも一流どころへの就職はかなり苦しいだろうと予測できる。
だからこそ将来に備えてひと財産成しておく必要があるのだ。
万が一与信調査でサラリーマンすら出来ない場合は、起業なり自営業なりで食っていかなければならないので、そのケースにもある程度備えておきたい。
しかしながら、一番の理由は「迷宮に大変興味が沸いてしまった」という素朴な感情から来る部分が大きい。
危険はあるものの「不思議生物」「不思議空間」「不思議金属」といった冒険心と好奇心をくすぐる要素が盛り沢山の迷宮は、男心を大いに惹きつけて止まない場所だ。
その上「狩りと報酬」というRPGゲーム必須の二大要素まで兼ね揃えており、そんな世界があることを知ってしまったら、地道に勉強してエリートの道を志すことも些末に思えてきてしまう自分がいる。
おそらく男子諸君の誰もが思春期に一度は憧れる生活がここにはあるのだ。
十分に自覚はあるが、俺はもう迷宮に首までどっぷり漬かって、100までじっくり数えた状態にいるのである。
まぁ、そう言ってはみたものの、ディグダーを生涯の職としよう等とは今のところ微塵も考えていない。
とりあえずは、学生を終えるまでの生活資金を蓄えた時点で足を洗おうとすら考えている。
はっきり言って調子こいてると簡単に死ねる環境に長く身を置くことは望ましくない。
そう考えるきっかけになったのは、迷宮は奥に進むにつれて難易度が跳ね上がることを確認したからだ。
今まで「ヨロズ」についてはヒルコにしか触れていなかったが、迷宮もほんの少し奥へと進むと、生息するヨロズの種類にバリエーションが出てくる。さすがにリアルダンジョンでも、スライムだけのヌルゲー仕様では設計されていなかったのだ。
例えば、ヒルコに手足を生やしたような見た目をしたヨロズの「ガマ」は、不規則かつ跳躍力を活かして立体的に襲い掛かってくる。しかも複数体の群れでだ。
ガマ自体の動きは余裕を持って目で追えるくらいの速さだが柴犬の成犬程の体長があり、群れで目前に迫りくる光景は、率直に言えばかなりキモイ。アマガエルすら素手で持てないシティボーイにとっては、悶絶できる絵面なのである。
と、冗談はさておきこのガマもヒルコ同様に接触摂食をするヨロズなので、一度飛びつかれて圧し掛かられると衣服ごとガジガジ喰われてしまうのだ。
俺は実際に見た事はないが、素肌に喰いつかれたら皮膚が瞬間血まみれになるレベルらしい。
また、太さも長さも綱引きロープみたいなヨロズも迷宮奥で確認しており、こいつは「クチナワ」と呼ばれている。
このヨロズも接触摂食を行うヨロズの一種で、長い胴体をつかって獲物にぐるぐる巻きついて捕食してしまうとの事だ。
地面を蛇のように這って襲い掛かってくる姿は、はっきり言って鳥肌モノでは済まないくらいの恐怖を感じる。
これらのヨロズには、タケ兄とその研究室の面々に同行した迷宮未開部への探索の際に遭遇した難敵のごく一部だ。
ガマやクチナワの危険度も、はっきり言えば三下でサンピンの位置づけといっていいそうだ。
「本当にヤバいヨロズはもっと迷宮の深部に行ったら山ほど遭遇する」とタケ兄が言っていた。
タケ兄の頬についている傷も、迷宮深部で遭遇した「ヌエ」というヨロズにつけられた傷なのだと説明された。
「完全にヤッさん系のエピソード由来の傷だと思っていたのに、まさかの中二病だったなんて・・・」と思わず口にしてしまったが故に、タケ兄から肩パンされて脱臼してしまったのはいい思い出・・・、ではないな。
因みに、ヒルコを始めヨロズの命名が和風なのは慣習らしい。
最初にヨロズを発見した大学教授が日本神話や伝承に出てくる存在から名前を拝借したそうで、それに倣って新種のヨロズが発見された際は極力和風の命名をするそうだ。
そんな話を聞いて、もし俺が新種のヨロズを発見した際には思い切り洋風の命名をしてやろうとの野望もできた。ふっふっふっ。
話しがそれてしまったが、ガマもクチナワも通称「動かないマト」のヒルコとは比べものにならない程よく動く。
しかもヨロズの生態に漏れず生体核をピンポイントに破壊しないとその活動を止めることが出来ないので大変厄介なのだ。
だが、タケ兄とその連れ達はずいぶん手慣れた様子で、動き回り襲い掛かってくるヨロズを冷静に仕留める事が出来る熟練の部隊なのだ。
彼らは機動隊を参考に独自のアレンジを加えた連携で、大抵のヨロズであれば簡単に狩ってしまう程の技量を持っている。
その戦術を端的に述べれば「制圧」からの「強襲」だ。
6名のメンバーで編成された「部隊」は、タケ兄の所属する水無瀬研究室の面々から成っている。
リーダーの谷さんという大学院生、南条さん、早坂さん、高梨さんという4名がアルミとヨロズカネの合金で作った『機動盾』を巧みに利用して獲物の動きを抑え込み、タケ兄と小暮さんという女性の二人がアタッカーとして生体核を破壊するという立ち回りを主要な戦術としている。
『機動盾』の連携については初めて目にした時には「たかが学生がこんなに見事な連携がなぜ出来るのだ」と驚いたが、実際に何度か『機動盾』を持って連携に参加させてもらってから振り返ると、少しコツをつかめばそこまで難しい役回りではなかった。
なぜならアルミとヨロズカネ合金製の盾が「無茶苦茶頑丈なのに軽い」と、大変優秀な性能をしていたからだ。
『機動盾』さえあれば、ガマだろうとクチナワだろうと真正面から隙間なく詰め寄ることが出来れば力押しで制圧できてしまうのだ。
たしかに、ガマやクチナワが盾の方向へ一直線に向かってくる光景は恐ろしいが、盾に体当たりされても耐えられない程の衝撃はないし、一度接触してしまえば盾で囲うか壁側まで寄り切るか程度しか選択肢がいらない簡単なお仕事なのだ。
故に、盾の性能とヨロズからの体当たりによる衝撃について一度経験してしまえば恐れる程の事はなかったというのが感想だ。
一方で、アタッカーの役割こそ人間離れした所業と舌を巻いた。
タケ兄と小暮さんは、各々『針』を脇差か長ドスくらいまで大きくした『杭』と呼ばれる武器を使用する。
『杭』も『針』の扱い同様に、ヨロズの生体核を貫く為のミリオ二ウム鋼製の突撃用武器だ。
『杭』は全体的に『針』を大きく長くした分だけあって、重量も2キロ弱とあり振り回すにはかなり重い。
そんな『杭』を彼らは棒切れの如く片手で軽々としかも精密に取り扱うのである。
ヨロズを抑え込んでいる『機動盾』同士の僅かな隙間から盾の下で暴れている生体核を一突きで仕留めるし、自分に向かって飛びかかってくる滞空中のガマにカウンターを喰らわせたケースも何度か目撃した(それを見てヒゲダンスを思い出したことは内緒にしてるが)。
俺も試しに『杭』を借りて振ってみたが、使い慣れた竹刀の4倍弱の重量の金属棒を、しかも片手で振り回すなど出来るイメージが沸かなかった。
剣道有段者の俺でも『杭』は「両手で扱って何とかモノに出来そうかな」という代物なのである。
そんな『杭』について、百歩譲って野球で鍛えたタケ兄がそれをすることを理解したとしても、女性である小暮さんがそんな技術と膂力を持っていたことには今でも半信半疑の気持ちである。
小暮さんについては、初めて研究室で会ったときに「馬鹿そうな喋り方だよ、いやだいやだ」とか思ってごめんなさい。
おそらく喧嘩したら十中八九は負けそうなので、遅まきながら敬います!
そんな具合に迷宮の危険性を肌で感じ、ビックリ人間達の所業に驚愕し壁を感じたディグダー生活ではあるので、ホドホドの金稼ぎと冒険を目指して、しばらくは迷宮探索を続けたいと考えている。
また良くできたことに迷宮の奥に行けばいくほど危険なヨロズと遭遇することになるのだが、危険なヨロズ程多くのヨロズカネ粒を生体核に持っているのだ。
ガマからは5グラム程度のヨロズカネ粒が平均して採取できるし、クチナワに至っては1体で10グラムを超えるヨロズカネが採れることもザラだ。
何故にそんな理屈なのかはタケ兄や水無瀬研究室の面々も「解明できていない」とのことだったが、「敵が強くなれば、落とすお金も増える」といったRPG的ゲーム性と考えれば理由はわからずとも腹には落ちる。
ハイリスクローリターンじゃやってられないものね。