エピローグ
「僕」は、専門学校最初の夏休みに新潟県にある合宿免許に参加した。
数多くの地方から集まる人々との出会いで人間として成長し
「僕」の人生を変える1人の女性と出会う。
~こんな所で君に出会うなんて~
フェリーから降りた瞬間、北海道とここの気温の違いに僕は違う国に来たのかと錯覚した。
専門学校最初の夏休み。
新潟県のとある合宿免許に参加するためはるばる北海道から来たのだ。
外に出ると、フェリーの中がどれだけ過ごしやすい空間なのかを痛感させられた。
そんなフェリーとの別れを惜しみつつ、煙草に火をつけた。
ほかの乗客が嫌悪の目で僕を見ながらどんどん散らばっていき、気づくと僕だけがターミナルに取り残されていた。
合宿免許の職員が迎えに来るらしいのだか、車が多くてどれなのかわからないので、その場で煙草を吸いながら待つ事にした。
何でわざわざ新潟まで来たのか。たぶん、どこか遠くに行きたかったのだろう。
なにせ、付き合っていた彼女に振られたのだから。
まぁ傷心旅行にはちょうどいい。バイトも休めるし。
そんな事を考えていた時。1台の古くさい車が目の前に泊まった。
どうやら迎えが来たようだ。
「お待たせしました!どーぞ!」
新潟にふさわしい優しそうなおじいちゃんが全力の笑顔で話しかける。
「よろしくお願いします。」
バカでかい荷物と一緒に車に乗り込んだ。
「暑いでしょー?北海道から来たんですよね?」
「はい。そーです。」
おじいさんが1人で新潟ははどーとかペラペラ喋っているが、正直どうでもよかった。
新潟の街。いや、新潟の道のりを眺めながら、北海道で友達と遊んでればなぁ。と後悔したのを覚えている。
これから僕の人生が大きく変わる激動の2週間。
14Daysが始まろうとしていたのだが
この時の僕は何もわかってなかった
これから起こる、僕の人生で1番濃い夏休みの2週間が始まろうとしていた事を。