目的地到着?
えっと、やっと書けた
書けても誤字脱字が酷いから書き直すのに時間がかかり過ぎた・・無念
今回は主人公が目的地到着するまでを書きました
前回同様、誤字脱字は多目にみてください
では、最後まで読んでいただけたら嬉しいです
「暑いわね〜」
「暑いですね」
夏のある昼下がり立派な神社の門の前で二人の巫女が立っている
そのうちの一人は、まだ女と言うには幼く少女という方が適切である。
「ここは山の中にあるからまだ涼しいけど山の梺はもっと暑いのよね?」
年上の方が少女にダルそうに聞く
「そうですね、ここは森もありますから、まだ涼しい方ですね」
少女が明るく答える
「こんなに暑いんだから梺からは、誰も来ないわよね・・サボって川に水浴びに行かない?」
「ダメですよ、この間そう言ってサボって怒られたの忘れたんですか?」
年上の甘い誘惑を少女が軽く流す
「ちぇ、詞葉は、水浴びしたくないわけ?」
「したいですけど、怒られたくないです」
詞葉は年上のすねた言葉にも負けずに返す
「そんなこと言わずに
ほら、こんなに汗かいてるし冷たい水浴びしてサッパリしようじゃあない」
そんなことを言いながら 詞葉の巫女服の胸元に手を入れてくる
「梅さん、ドコに手を入れて!!」
「ホラホラ、顔も真っ赤だし暑さにやられたんじゃあないかい?」
「梅さんが変な所に手を入れるから、キャッッ、いい加減にして下さい!!」
詞葉は真っ赤になりながら梅の手を振り払う事に・・・・失敗した
その結果、梅のイタズラがヒートアップしていき門の前で声にならない悲鳴がこだました
「ほら、こんなに汗かいて」
「ツッッッッッ!!」
しばらくお待ちぐださい
あれから三十分ほど梅にもてあそばれ?詞葉が衣服の乱れを直していると梅が奇妙な行動をしていることに気付く
梅が自分の手のひらをジッと見つめてから詞葉を生暖かい目で見つめる
「詞葉・・成長したのね」「梅さん!!」
梅の冗談?をまた真っ赤になりながら詞葉が叫んだが次にため息を付く
この人のセクハラ(梅いわくスキンシップ)は今に始まった事ではない
何事も諦めが肝心である
「も〜、梅さんのせいで汗だくです」
「詞葉が素直にならないのが悪いのよ」
完全な開き直りである
これもイツモのこと
「で、詞葉汗かいたから水浴びしに行かない?」
「ダメで・・」
す、と続けようとしたら
梅が両手を前に構る
さらに、獲物を狩る肉食動物のような眼光である
詞葉は本能で察した断ったら狩られると(いろんな意味で)
「こ、今回だけですよ」
「さすが詞葉話が分かるわね・・私、空気の読める子好きよ」
詞葉は
「空気を無理やり読ませたの間違いでは?アレは完全な脅しです!!」
と叫んだ・・心の中で
「梅さ〜ん、早く来てくださいキモチイですよ」
詞葉のはしゃぐ明るい声と弾ける清々しい水しぶきの音が聞こえる
「詞葉あんだけ渋ってた割には楽しそうね?」
梅が心底呆れたと言わんばかりである
「だって、どうせ来たなら楽しまないと損じゃないですか」
「確かにそうだけど、この変わり様はないと思うわよ」
実際、詞葉の気持ちの切り替えの早さには
無理やり誘った梅、本人でさえ驚いた
「てか、詞葉服脱いで水浴びしなさいよ」
梅が言ったとおり詞葉は巫女服を着たまま水浴びをしている
「大丈夫です、今日は暑いですから着たままでも直ぐに乾きますよ」
「確かにそうね・・私も服着たままでいいか」
詞葉の言葉に梅は納得して自らも服を着たまま水の中に入っていく
外の気温が暑いため
いつもよりも水が冷たく感じる
「水が気持ちいいですね〜」
「気持ちいわね〜」
二人とも水に浸かり自分の体の熱が冷めていく感覚に酔いしれる
しばらくそうしていると詞葉が何かを思い出したのか梅に問いかける
「梅さん、そう言えば朝お母さんが何か言ってましたけど何て言ってたんですか?」
「あ〜、確か水辺から来訪者来るとかいう占いが出たから水辺に行く際にそれぽい人がいたら案内ヨロシクって言ってたわ
てか、アンタもその場に居たのに何で覚えてないわけ?」
「私、朝が弱いのでその・・・」
梅の質問に詞葉が言葉を濁す
そんな姿をみて梅が深いため息を付く・・どうやら詞葉が朝の事を覚えていない訳が解ったらしい
「アンタまた「かたしろ」使って自分の姿に化けさせて朝の儀式サボったわね」「うっ、何で解ったんですか?」
「誰でも解るわよ」
梅に自分が儀式をサボった事がバレて詞葉が肩を落とす
「それにしても、アンタ術が大分上手くなったのね
私だけじゃあなく、あそこに居た人達にもバレなかったなんてタイシタモノね」
梅が詞葉の事を誉めると
さっきまで落ち込んでいたのが嘘のように笑顔になる
「たくさん練習しましたから」
梅に誉められたのが嬉しいのか詞葉は笑顔で話す
それにつられる様に梅も笑顔で話すが・・・
「そう、たくさん練習したのね、いいことだわ
でもね詞葉・・・朝の儀式をサボるのは、ほどぼどにしときなさいね
アンタが朝の儀式サボると私も怒られるんだから」
怒っていた
「梅さん、怖いです
笑顔で怒らないで下さい
怖いです」
梅の姿に詞葉が怯え出す それに対して梅は笑顔のまま話す
「詞葉、返事は?」
「梅さん、怖いですよ」
「返事は?」
「梅さ「返事」はい」
最後は詞葉の言葉に割り込んで返事を促した
もちろん返事は「はい」の一言しか認めないし
自分がこうして門番の仕事をサボって水浴びに来ているのは完全に棚に上げている
「う〜、梅さんのバカ」
「まぁまぁ、あんまり落ち込まないの」
「誰のせいで落ち込んでると思ってるんですか!!」「自分のせいでしょ」
梅の言葉に詞葉は叫んだが梅に一蹴される
「ほら、今は水浴びを楽しむんじゃあなかったの?」
自分が落ち込ませたのに
無責任な言葉である
それに対し詞葉は、少し唸った後、いつもの笑顔に戻る
「そうですね、今は楽しまないと損ですよね」
「・・本当、気持ちの切り替え早すぎるわ」
また梅が呆れるが表情は笑顔で視線は妹を見る姉の目である
あれから二刻ほど水浴びをしてほどよく体が冷めたころ
「詞葉、そろそろ戻らないと交代の時間だよー」
返事がない
次はもっと大きな声で呼ぶ
「こーとーはー!!」
やはり返事がない
少し心配になり独り言が
もれる
「あの子、まさか足を滑らせて頭ぶつけたとかじゃあないわよね?」
頭では、それはないと考えを否定するが気持ちの何処かで否定しきれずにいる
なにせ前例があるだけに
「こーーーとーーーはーー!!」
「梅さーん、ちょっと来て下さい!!」
今回は返事があった
こちらも焦っていたが詞葉もかなり焦っているように聞こえる
梅は急いで声のする方へ
移動する
場所は意外に近く、梅がいた場所から30メートルほど進んだ大きな岩のある場所だった
その大きな岩の上で詞葉はうつ伏せの状態で川を覗き込んでいた
「どうしたの詞葉?」
「あっ、梅さんあそこに
何か引っ掛かってるんですよ」
そう言いながら岩の下を指をさす
梅は詞葉が指差す先をうつ伏せになり覗き込んでみる
「あら、確かに何か引っ掛かってるわね、それに結構大きいわ」
「引き上げてみます?」
詞葉の問いかけに対し
梅は少しの間考える
ちなみに、ここは意外に水深が深く流れが早い引き上げるには普通に考えたら縄などの道具が必要になってくる・・・普通なら
「そうね、引き上げてみましょう」
「ハーイ、ところで梅さんがやりますか?」
「詞葉アンタがやりなさい術がどれだけ上手くなったか見てあげるから」
「分かりました、しっかり見てて下さいね」
「しっかり見とくから早く始めなさい」
そう言って梅が詞葉から離れ距離をとる
詞葉は梅が離れたのを確認した後、自分の乱れた巫女服を正し目を閉じて息を整える
そしてゆっくりと目を開ける
気が付くと回りの空気は凛としてまるで神社の境内を思わせる
詞葉が右手を前に出しゆっくりと右に動かしていき
その動きに合わせて足や左手を動かしていく
「神楽」である
今詞葉が舞っている神楽は水の神様にお願いをする時に舞うものである
梅はジッと詞葉の神楽を観察する
本来神楽は字のとうり神を楽しませるもの、ようするに神が楽しまないと舞う者の願いは叶えて貰えない
簡単に言うと願いに見合うだけ舞が上手くないとダメなのである
だが願いに見合うだけ舞が上手ければどんな願いでも神の力で叶えて貰える
そうしている間に
神楽が終わり詞葉が願い事を呟く
「岩に引っ掛かってるモノをこの岩の上に慎重に押し上げて下さい」
しばらくすると水の柱が天に向かって伸び始め
岩に引っ掛かっていたモノを押し上げる
願い事を呟いてから20秒ほどで岩に引っ掛かっていたモノが岩の上に置かれる
最初に声をあげたのは詞葉だった
「梅さん、モノじゃあなく人ですよ!!」
「見れば分かるわよ」
「しかも男の人です」
「それも見れば分かるわ」
はしゃぐ詞葉に対して梅は冷静である
「梅さん、何難しい顔してるんですか?」
「・・・・」
「無視ですか!!」
完全に詞葉の言葉を無視して、そっと男のおでこに手を乗せ柔らかく気を流す
「・・とりあえず生きてるわね」
「梅さん、もしかしてお母さんが言ってた来訪者ってこの人じゃあ?」
「あんまり考えたくないけど・・多分そうね
来訪者って言うより漂流者って感じだけど」
「なら、神社に運ばないとダメですね・・どうやって運びましょう?」
詞葉の疑問に梅は思考を巡らせる
男を担いで険しい山道を
15分ほど登る
「・・川に水浴びに来た意味が無くなりそうね」
「・・そうですね」
詞葉も同じ結論に行き着いたのか静かに天をあおぐ
「梅さん運びましょう!」
こうゆう場でも詞葉の気持ちの切り替えは早い
梅も覚悟を決める
「仕方ない運ぶか」
「梅さんは足を持って下さい私は手を持ちます」
「了解、あっ先に言っとくは詞葉」
「何ですか梅さん?」
「アンタが転んだりしたらその人頭から落ちる事になるからね」
「・・分かりました」
いまいち前例があるだけに不安だがここは詞葉を信じるしかない
後、一人で男を担いで山を登りたくないと言うのが 梅の本音である
「梅さん、出発しますよ」「分かったわ、足元に気よ付けて進みなさい」
「大丈夫ですよ、キャーーー!!」
「言わんこっちゃない」
進み初めて二歩めで岩から足を滑らせ落ちていく
ついでに男も落ちていく
巻き添えをくいたくないので梅が手を放したのだ
「梅さんのバカー!!」
岩の下から詞葉の声がしたが無視をする
二人と荷物一人が神社に着いたのはアレから一刻ほどたった時である
ぶっちゃけ、あの後も詞葉が転ぶこと12回、手を滑らせ荷物?を落とすこと7回荷物?が頭から落ちること計19回
これがなければ半刻程で着けるハズだったのは後日談である
いかがでしたか?
実は書き始める前に考えた内容は普通に歩いて来る予定が気付いたら漂流者に・・どうしてこうなった!!
ゴホン、取り乱しました
次話は、出来るだけ早く書きたいと思います
えっと、誤字脱字の報告や感想がありました書いていただけたら嬉しいです