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happy lucky先輩

掲載日:2026/05/25

ノンフィクションです。起きてすぐ書きました。


通称happy lucky先輩、こと私は、選りすぐりのギターの練習生が数人住む寮で生活している。


ギターの先生は中々の悪人顔であり、練習生の間では、持っているギターの価格帯でランクづけ、「値踏み」される


happy lucky先輩の持っているギターは、初心者用ギター(数万円のもの)だった。

しかし、happy lucky先輩は、そのギターをそこそこ気に入っていて愛着があった。

価格差別主義者以外の中立練習生の数人には「私のギターは安物だけど、長く付き合ってきて、最早、相棒、というか…」と照れながらもよく話していた。そんな先輩の様子に、ひっそりと価格差別主義者たち(フェンダー社、ギブソン社愛用)も黙って頷いていた。皆、自分のギターへの愛情は本物らしい。


そんなある日。事件が起きる。


happy lucky先輩の、付きっきりレッスンの日が来たのだ!

月一回のその日は、練習生にとって、ギターの先生につきっきりでレッスンしてもらえて、ギターが上達できる極上のチャンス…

だが、happy lucky先輩はあまり乗り気ではなかった。

先生の顔がむさくるしいゴリラのような…むさくるしい、暑苦しい体育会系の、ゴリラなのだ。


「失礼しまーす」

適当にレッスン室のドアを数回ノックして声をかける。

返事はない。返事は毎回、ない。なので無言でドアを開く。

そこには、数回のノック音全てを無視して、新聞を読んでいるゴリ先。

いつも通り競馬の新聞だろう。


ため息をつく。

レッスンスタートだ。


なんやかんやあって終わる。

何故happy lucky先輩は練習生に選抜されたのか、と思うくらい下手であり、やる気もない。


「ありがとうございま…」

ここで、事件発生。

ゴリ先生は急にhappy先輩のギターを手に取り、ギターのかすがい(ギターにかすがいは無いはずだが)を両手で掴むと、「ふん!」と両側に引っ張った。

ぱーーーーーん!!と音が響き、何か(複雑な部品)が弾け飛んで、ギターが倒れる。


「アアアアアアアアアア!、!」

私の、happy lucky先輩の悲鳴がレッスン室に響き渡る。


「な、コイツ!」

驚き、悲しみ、次に起こる感情はもちろん…怒りである。


「先生、これは、私のギターです。弁償してください!」


先生は余裕そうに腕を組んでいる。

「罪状は?」


「罪状???」

間抜けた声が出る。


「そう、罪状。」


「な、何を言ってるんだ!どう考えてもこの状況はおかしいだろ。罪状?!」


証拠データは?』


「え?じゃあギターは私の体のようなものだから、傷害罪!」


「傷害罪って、笑」「貴方はギターじゃないよね、人間だよね?」



学がない私は言い負かされてしまった。

視界が真っ暗になっていく。

新聞で得た知識だろうか、豊富な法律の知識にボコボコにされた私にはレッスン後、壊れたギターだけが残った。ギターバッグから脱がされて、ボディがバキッと折れてしまったギター。

復讐すら遂げられないのか。無力感に襲われる。

「…ごめんな」

呟いても相棒は伏したまま。

こうして、happy lucky先輩は、sad darkness先輩に堕ちてしまった。


と言う夢を見ました。






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