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第7話
それからは、ブロント様はティアラ嬢との交流を避けていたようでした。
その姿を1番間近で見ていたのは私だったため、内心ホッとしていました。
「ちょっと!?ブロント様がかわいそうではありませんか!?」
とティアラ嬢が人が近くにいないことを確認してこのように言ってくるまでは。
「ごきげんようティアラ・ナルフィン男爵令嬢。なんのことですの?」
「!そう……とぼける気なのね……あなたが私とブロント様ができてるって勘違いしたせいで……ブロント様との交流がなくなってしまったのよ!?どうしてくれるのかしら!?」
「……どうしてくれるのかしら!?なんて言われましても、私は彼の婚約者です。年頃の令嬢とくっついていれば、勘違いしても仕方がありませんこと?」
「ッ―――!!……あんたなんて私がその気になればこの国から追放できるんだからね!?」
はぁ?……なにを言っているのでしょうか。
この国から追放?そんなことをされるような行動はしていませんのにできるわけないでしょう?と内心呆れつつ、今も叫んで何かを言っているティアラ嬢のことを置いてその場から去りました。




