第4話
そんな隠し事をしつつも、良好な関係は私とブラント様が初等部、中等部と進学してからも続いていました。
変化があったのは、出会ってから10年目、二人とも15となり高等部へ進学したあとからでした。
私たちが進学したところは、名門・ガルシア学園という歴史上の偉人が何人も卒業し、成績が優秀なら身分をとわず進学できる、由緒ある、歴史ある、ガルシア王国1番の難関校でした。
そこへ進学し一年たったころ、つまり二年生に進級したとき、私たちの歯車が異常をきたすようになっていました。
まず、進級してから週に一度は行っていたお茶会の頻度が1カ月、3カ月、とそのあとどんどんと伸びていきました。城下町へのお出かけも同様でした。
そうなった原因は勉強が忙しくて、などではなくティアラ・ナルフィン男爵令嬢でした。
淡いピンク色の髪と瞳をしていた彼女は制服のスカートの裾を短くしたり、とめなければならないボタンを一番上をとめなかったりと校則に引っかかるような行動をしていました。
ですが、先生方は注意をしませんでした。
理由は単純明快。彼女が光属性の持ち主ということと私の婚約者であるブラント様やハインリッヒ王国の第一王子を筆頭に複数の位の高い貴族のご子息の殿方たちが彼女を注意しないよう、周囲を睨んでいたからです。