第39話
本日完結です
「それではただいまよりハインリッヒ王立学園の卒業パーティーを始めます」
パーティーが始まりました。このパーティーはまず、20分ほど歓談の時間が取られ、その次に国王陛下からの言葉、卒業生代表挨拶(これもアルヴィス様がやられます)。と続きあとは歓談、食事、ダンスをするようでした。
パーティー会場はとても広かったのですが、ある場所の密度は他のところの何倍もありました。
それは、ティアラ嬢の周りでした。ですが、
「も〜!狭いよぉ!」
というティアラ嬢の一声によってティアラ嬢から少し離れました。
その光景を見て、保護者の方々は疑問に思っているような方と自分もとティアラ嬢の取り巻きたちの集団の中へ入っていく方で分かれていました。
「あははは!そうなの?すごいわねぇ」
友人(?)達と仲がよさそうに歓談する姿はとても楽しそうで可愛くて前者の疑問に思っていたであろう方々もその疑問があの令嬢は人に好かれる令嬢なのだろうなどと納得しているようでした。
そんなこんなで20分がたったとき、
「ご歓談中の皆様へ、ハインリッヒ王立学園の全生徒会長のアルヴィス・ハインリッヒ様よりお言葉をいただきます。それでは、どうぞよろしくお願いいたします」
「皆様こんにちは。ご紹介に預かりましたアルヴィス・ハインリッヒです。ーー」
アルヴィス様のご挨拶は特に何も起こらず終わり、
「では続いてハインリッヒ王国、国王のトゥーラーゼ・ハインリッヒ様にお言葉をいただきます」
「余はトゥーラーゼ・ハインリッヒである。まずはハインリッヒ学園の卒業生の皆のもの。卒業おめでとう。優秀な者が立派に育ったのを余は嬉しく思う」
などと国王陛下のお言葉の時も何も起こりませんでした。




