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第37話

「明日だが……レイラは大丈夫かな」


 先生にレイラのことを聞いても今日は体調不良で帰ったの一点張りだった。

 それに、ティアラ嬢が今日機嫌がよさそうだったことも少し気がかりだ。

 そんなことを考えていると、


「おい」


「……兄上」


 急にアルヴィス兄上が話しかけてきた。


「レイラとティアラ様を貶めるためのことを考えていたのだろう。今も計画通りだといいね。ティアラ様がお前に伝えられたかった言葉だ」


 今も計画通りだといいね……?

 今のこの状況はレイラの計画の通りだと信じているが……。

 アルヴィス兄上からのティアラ嬢の伝言とやらを聞いてレイラへの、ないと思っていた心配や不安が増したのを感じた。



「今日はいよいよ卒業式の日ですね」


 私つきの侍女はしみじみとした様子で言いました。


「そうね」


 私の返した言葉がどれだけ簡単でも侍女は顔色一つ変えず私の髪を結ったり、服を整えたりしていました。


「ご主人様と奥様はお嬢様の卒業パーティーにご出席するために、今日の仕事を急いで終わらせると朝から頑張っておられましたよ」


「そう」


「それではいってらっしゃいませ、お嬢様」


 私の学園生としての最後の一日が始まりました。

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