第3話
この世界には、魔法というものが存在します。そして、魔法は通常火、水、雷、土、空、光、闇の七属性から一つ生まれる時に授かり、それを力が顕現される7歳の時に教会で見てもらいます。
中でも、光属性と闇属性はそれぞれ十万人に1人とも言われるくらい希少な属性でした。しかし、光属性と闇属性の持ち主の扱いは大きく違いがありました。
光属性は授かった人の力量にもよりますが、怪我や病気を治す力を使え、それを持った人は将来聖女になるための教育を平民の子なら王都の学校に入り、貴族の子なら王都の学校か家に講師の聖女様を呼んでされます。そして将来は聖女として人々から頼られ敬われるように、力の使い方だけでなく立ち振る舞いなども学びます。
闇属性は今までの歴史的に大きな犯罪を起こした持ち主が多く、闇属性の持ち主は蔑まれていました。そのように蔑まれているからまた新たな闇属性の持ち主の犯罪が増えるのに、とそれを学んだ時、子供ながらに思い私は将来闇属性の持ち主への対応を変えることを望みそのための勉強もしていました。
そのように、見られ方が対極の関係にある光属性と闇属性の持ち主はお互いの魔法が無効化されます。例えば、光属性の魔法の回復魔法を闇属性の持ち主に使ってもその効果は得られず傷や病気は治りません。同じように闇属性の魔法を使っても光属性の持ち主には効果は受けません。
また、光魔法と闇魔法のように人に影響を与える魔法は、自分ではなく人に使うとその効果は半減すると分かっていました。自分に回復魔法を使い全快した傷でも、同じ程度の怪我の他者に使うと回復はするが、全快はしないのでした。
そして、魔法を使うために必要なのはどうしたいかのイメージとそれを実現させる魔力量です。
イメージは培うこともできますが、魔力量は生まれた時から上限が決まっていて、訓練によって伸ばすことは限度があると今までの研究でわかっていました。
魔法には上級・中級・下級魔法の大きく分けて三種類があり、下級魔法は少し練習をすれば誰にでも使うことが出来、中級魔法は努力と才能が必要、上級魔法は中級魔法と比べ物にならないくらいの努力と才能が必要と言われていました。
ブラント様は雷の属性を授かっておりました。魔力量も平均の3倍くらいだったとブラント様は鼻を高くされていました。
私はなんと火と光の属性を授かっていました。魔力量も平均を10とすると、わたしの魔力量は100だと言われました。二属性持ちなだけで将来は確約といわれているのに、ただでさえ珍しい光属性と火属性を持っているときました。私はとても嬉しかったです。ですが、二属性持ちとなると誘拐・人身売買といった厄介ごとに遭う方が多く、危ない目に遭うのではないかと私をかなり心配した両親は二属性持ち、光属性持ちの報告は国にするが、学園を卒業し成人するまで公の場で公表するのは火属性だけと決め、私の光属性は極秘情報となりました。
それは、ブラント様やそのご両親だけでなく、二人のお兄様達にもバレていたかもしれませんが秘密にしていました。