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第25話

「ねぇレイラぁ、お菓子持ってきれよ」


「はい、1分程お待ちくださいませ」


 次の日から私はティアラ嬢の侍女のようになりました。


「お持ちいたしましたわ」


 ティアラに差し出すのは昨日取り寄せておいた有名店のクッキーです。


「……今はクッキーの気分じゃないわ」


「申し訳ございません。ですが他に手持ちがなくって……」


「はぁ、もういいわ。マリン」


 失望したようにティアラ嬢はため息をついてマリンの名を呼びました。すると、


「はい、ティアラ様」


 と言ってマリンは手際良くマカロンを手渡しました。

 最近のティアラ嬢の取り巻きたちは友達、というより使用人のようにティアラ嬢の言ったことには絶対服従になっていました。


「そうそう、正解。レイラも見習いなさい」


 そう言いながら私が持ってきたボトボトと床にクッキーを落とすティアラ嬢。


「片付けといてね〜あ、あとルシウスも私が攻略するから話さないれね〜」


「……かしこましました」


 私はティアラ嬢が落としたクッキーを拾い始めそれを少し見ていたティアラ嬢はこちらを一瞥もしない取り巻きたちを連れてどこかへ去っていきました。


「おはようレイラ嬢」


「……」


ルシウス様に挨拶をいただいてもティアラ嬢の取り巻きの新入りに対する探りの、ティアラ嬢の言いつけを守っているかの監視のするどい視線が刺さるためあえて無視をしていました。


 ルシウス様も察してくださったのかすぐにくるっと体の向きを変えて前を向きました。

 

 そんな生活が2ヶ月ほど続き最初は私を警戒していたティアラ嬢は警戒を緩めつつあるようでした。

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