第18話
そんな方々を冷ややかな目で私とアメリア様は見ていました。アメリア様は3年生で同じクラスになり仲良くなった令嬢で、雷属性、フェイラー公爵家の方で第一王子のサムエル・ハインリッヒ様の婚約者でした。
「あの女狐に騙される人があんなに多いだなんて信じられないですわ」
「ええ。それに生徒だけではなく先生も……どうかしてるのではないでしょうか」
と愚痴をこぼしていました。
年度の初めの方は授業以外はマリンといたのですが、約3ヶ月後には
「ティアラ!今日もかわいいわね!」
「マリン!ありがとう、あなたもね!」
などと休み時間はティアラ嬢と仲良しごっこするようになっていました。それはクラスの離れた他の仲良くしていた令嬢も同様でした。
「あっアメリアとレイラだわ」
「今日も二人で昼食ですか……惨めですわね」
などの言葉は隠すことなく大きい声で言われるようになっていました。
一時は私に同情の目を、ブラント様に軽蔑の目を向けていた方々は今は私に嘲笑をブラント様たちに羨望をするようになっていました。
「……行きましょう」
アメリア様は私にそう声をかけ席を立ちました。
ある日、授業が終わり帰ろうとしたら
「今週末は予定があるかしらレイラ」
「今週末は……何もなかったと思います」
聖女の授業もなかったですし。
「なら一緒に王都でお買い物でもしない?お気に入りの店が新作を出すようで行くのだけれど……」
アメリア様から誘いがあったため今週末はお買い物をすることが決まりました。




