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第15話

「レ、レイラおはよう」


 翌朝、学校に向かおうと外に出ると、ブラント様が私を待っていました。


「おはようございます。ブラント様。それでは今から学校へ向かうため失礼いたします」


 会釈をして私の家の馬車に乗ろうとすると


「い、一緒に行かないか」


「……分かりました」


 とお誘いを受けました。それを断るのはせず了承しました。

 馬車の中はブラント様が一生懸命場を取り持とうとしていましたが、昨日の今日で楽しく話せるわけもなくしばらくしたら気まずい空気が流れ始めました。

 そのまま数十分間馬車に揺られて学園へ向かいました。


「レイラ!大丈夫?噂で流れてきたのだけれど昨日ガルシア様に……大丈夫?」


 教室に入るなりマリンに駆け寄られそう聞かれました。


「ええ、ちょっともめてしまっただけよ」


 精一杯の笑みを浮かべて私はそう言いました。

 じゃあ、と言って自分の席に座ると私は好奇の目にさらされていることに気が付きました。


「昨日ブラント様に叩かれたのでしょう?」


「ええ、そうらしいですわ」


 本人たちはコソコソと話しているおつもりでしょうが、自分の話と言うのは耳に入ってくるものです。

 ですがそれを完全に無視しその日は過ごしました。


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