表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

テレビで八雲町の木彫りの熊をみて

作者: 秋葉竹



八雲町の木彫りの熊は

なんだか温かみがあって

理由がちゃんとあるんだ


昭和初期から

フルートを吹いたり

バットを構えたり

そんな可愛い感じの熊ばかりで


鮭を咥えた熊は

いっぴきもいないらしい



流れる川の

朗読するような水の音が好きだ

心が涼しくなる

魔法をかけてくれるから



山頂には展望台なんてなくて

ただそのしたにある渓谷が

圧倒的に胸をしめつけようとする

来てよかったなぁ、って想える


あまりの自然の大きさに

山の緑に吸い込まれそうになったり

空の青に溶け込みそうになったりする



そう云えば、鹿をみた



舗装された車道に

なにに怯えることもなく

真横を向けて立ち止まり

車の通行を禁止するかのように

ゆっくりと視線をこちらに向ける


なにか神々しいものに

睨まれているかのような

まるで地の底に連れて行かれるかのような

恐怖が心臓をつかむ


恐怖がこの先もつづくんじゃないかと

想ってしまったんだ


けれど大丈夫、これからは


そんなときはテレビでみた

八雲町の木彫りの熊を

軽く想い出すだけで

なんだかホッとするだろう


週末三連休前

体の調子が良くなく

楽しみな彼女とのお出掛けを

断腸の想いでキャンセルした


そんなときはテレビでみた

八雲町の木彫りの熊を

軽く想い出すだけで

なんだかホッとする


金曜日の朝

そんなことを想いながら

なにかを紛らわせるじぶんの顔が

鏡に映る




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ