第一話 引っ越しと新入生生活スタートっす
うーん
なんだよ、起こすな眩しい。
ん?まぶしい
なんだろう部屋が光ってる……。
引っ越ししたばかりの新たな我が家、カーテンつけたが、深夜なのに外の光が入って来た?部屋の電気消したよなあ?
風見 星斗 18歳
エスカレーターで付属高校から私立慶會大学に上がり、一応学業はそつなくこなして来たおかげで、学部選択は希望の商学部を選べ、卒業式を終えて入学式前に、現在引っ越し作業中である。
生物学部に進学を決めた悪友の雷士を暇だろう!と、呼び出し。手伝いに巻き込み、全て引っ越し業者が搬入終えた段ボールの中身を取り出して片付け初めて数時間。やっと終えて、引っ越そばを食べに、近所の蕎麦屋に2人で向かった。
食事を済ませて俺の部屋に戻り、帰宅するや否や疲れて2人で雑魚寝してしまって今に至る。
本日は土曜日。昼過ぎに起きて雷士に「一昨日の夜はここいら辺は眩しかったよなあ」と話すも、気がついて無いとのこと。
まあいっか、と雷士をへやに置いてオートロックマンションの三階角部屋に位置する我が部屋の隣の角部屋と真下にお茶を包んだものを持って、頃合いを見計らい、引っ越しの挨拶に向かう。
我がマンションはエレベーター付き5階立てで
南側の301.302号室は1Kの間取りで東側にエレベーター西側に非常口が置かれ、エレベーター前の通路を通り北側に303号室から305号室までのワンルームが三部屋並んでいる。
階下の201号室の方は在宅していたようで、30代の落ち着いた男性で卒なく挨拶を終わらせて、エレベーターで3階に戻り、隣への挨拶に向かった。
(騒音とかでトラブルになりたくは無いのでしっかり挨拶しなきゃな。)
【ピンポーン】
ベルを押しても返事がなく、
隣には表札にも名前がないが、1階の集合ポストに加藤と記載があったので、加藤さんと知った。
玄関の扉の横に空間があり、DAQメーカーの小さな脚立が置かれ2段目と3段目に鉢植えの花が飾られていた。
(女性かな)
部屋に戻ろうとしたら背後から扉が開く音がして、
「はい?」
と中学生に見える女性が現れた。