霊【200文字】
「カニ缶の……」
洗顔中、背後から氷の鳴くような声が刺さった。息も出来ずに鏡を見ると……そこには長ーい黒髪の霊が、
「カニ缶の、身を包んでいる白い紙……。あれって、染みてるカニ汁もったいないけど、絞ったり舐めたりするのはさすがにアレだし……。かといって捨てきれないから……一回ごはん包んで……おにぎり……するよね……?」
固く、震えるように首を振る。
「…………しない……」
霊は、少しずつ薄くなり……消えた。
「カニ缶の……」
洗顔中、背後から氷の鳴くような声が刺さった。息も出来ずに鏡を見ると……そこには長ーい黒髪の霊が、
「カニ缶の、身を包んでいる白い紙……。あれって、染みてるカニ汁もったいないけど、絞ったり舐めたりするのはさすがにアレだし……。かといって捨てきれないから……一回ごはん包んで……おにぎり……するよね……?」
固く、震えるように首を振る。
「…………しない……」
霊は、少しずつ薄くなり……消えた。
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