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迷う家  作者: ぴよ
3/5

現実

角付きタヌキが見えなくなると脱兎のごとく家に入って鍵を閉めた。急な運動とショックで飛び出そうなくらい心臓が音をたてる。


(なんだあれ!特殊メイク!?)


だとしたらこ随分手の込んだ嫌がらせみたいなドッキリだ。

「手、震えてるし。」

無意識に震えているのに気がついた。大丈夫、これはドッキリだ。それか悪い冗談だ。

そう言い聞かせて、玄関を少しだけ開けて外をみる。見える限り何もいない。


そっと玄関の鍵をかけるのを合図に、速足で行動を開始した。家中の戸締りを確認しカーテンと雨戸も閉める。熊とかイノシシみたいなのが全力でぶち破りに来ない限りこれで大丈夫・・・だと思いたい。

(なるべく外にでないようにして、ネタバレが来るのを待とう。でも、誰もこなかったら。)

最悪でありえない可能性を必死に否定し、気がまぎれるよう荷物の整理を始めた。




それからかれこれ三日間。非常に残念極まりないことにスタッフらしき人がくることはない。

この間私は数々の不思議現象と出会うことになった。


時々カーテンの隙間から外を警戒していると鳥を見かけることが多々あった。その鳥だが、ここは南国かと言いたくなるくらいやたらカラフルだ。そして鳥の一種類たりとも私の知る種類はいなかった。


あと家。電気ガス水道はさておき、なぜか食料が減らない事実に気づいてしまった。卵を三つは使ったはずで、パンも食べたのに次見かける時には補充されているのだ。この事実は食料の心配は無くしたが背筋をひやっとさせた。もし、仮に不思議パワーでなかったら補充している誰か・・・何かかこの家の中にいるってことだから。


最後に空。太陽は一つだったけれど問題は夜。外のあまりの明るさに上を見てみたら、月の5倍くらい大きい星が見えた。他に月くらい大きな天体が2つほどあった。




私もそろそろ認めなければいけないのか。


「ここは地球じゃないの?」




答えてくれる人はいない。










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