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迷う家  作者: ぴよ
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迷い森

引っ越し業者が帰り大量の封がされたままの段ボールを見つめ一息つく。

「今日は買い弁でいいか。」




私こと中森武緒(なかもりたけお)はこの度母親の死をきっかけにこの田舎に帰ってくることになった。タバコ好きな父は先に肺癌で他界済み。私たち三姉妹が家をでてから数年間一人暮らしをしていた母は、何の因果か癌でなくなった。延命を断り、苦痛を無くす処置だけしてもらい最後はあっさり逝ってしまった。


姉二人は実家に帰ってくるつもりはなく私が継がなければ、家は借家にだすか取り壊す予定だった。

私も関東で職を見つけたので、戻ることは躊躇った。でも、この家を壊すのも家族以外の誰かか住むの嫌

だったから。幸い遺産争いもなく穏便に家の権利を貰った。

むしろ仕事の少ない田舎での職探しを心配されたくらい。


「・・・ふう。」


二十年以上前に建てた古い家だ。改装改築はしたものの子供のころの面影は健在でやっぱり実家は落ち着く。

ただ人気のない家は記憶の中の家より広く、暗く感じた。



田舎といったが人が住むには丁度いいくらいの田舎なのだ。

スーパーもあるしレンタルショップもあればカフェもある。だたしゲーセンはない。



あの段ボール達を何とかするまではまともに料理する気力は湧かないきがするので、スーパーでは今日のご飯とインスタント食品とキャベツと果物をかごにいれる。

あとは肉が安いので肉と卵も買っておいた。


洗剤系などの日用品はもってきたものを合わせたらしばらく無くなることはなさそうだ。



つい、出来心でコンビニでちょっとお高いスイーツも買ってしまった。

本当はATMでお金下ろすだけだっただけど。




寝具を引っ張り出して、残りは明日頑張るかー。なんて思いながら眠りにおちた。




そして今日。


「・・・・・。」


寝ぼけた頭で朝日を浴びようとしたら、家の周りが森だった。




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