蠍座の星は幼く
さそり座/
さそり座は
わたしの星
見上げるたび
死の尻尾
ひらひら
真っ暗な暑さ
涙の塩甘い夜を
思い出す
あれは
まだ悲しみを知らないころの
わたしの甘さ
星/
金属的な
冷ややかさだから
美しいなんて
ドキドキするのは
あなたの
悪戯な眼差しに
まだ
謎があるから
だって
つまり
ずっと
夜のままなら
消えないはず
星を宿した
あなたの眼差し
おさな子/
おさな子とは
わがままを
泣くことなのに
「いそがしいの?」
なんて
抱きしめてやれば
そのとき痛がっても
きっと
いつか
思い出の中で
暖かくなるんだ




