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第10話 日常に訪れた

お久しぶりです。遅くなって申し訳ありません。

気付いたらお気に入りの数が増えていたり、お気に入りユーザさんの数も増えていたりとってもありがたいです。



またあいつが来た。バーンだ。フォルナは先に俺に眠っているように伝えてリビングでバーンと話をしている。なんの話かはだいたいの見当がつく。前盗み聞いてしまった時はパニックになったけど、今は大分落ち着いている。フォルナが俺を捨てないでいてくれる筈だと信じているから。信じて、いる。


心で呟いたその言葉とは裏腹にいつの間にかベッドに座りパジャマであるズボンをぎゅうっと握りしめていることに気づいた。ズボンの布は俺が無意識に握りしめていたせいでしわくちゃになっている。なにが信じている、だよ。俺の心と体は全然違ったことを考えていた。




「はあ…」


一つため息を吐いて俺の足はゆっくりとひっそりとフォルナたちがいるリビングへと動きだしていた。


「だから何度も言うようだけどもう僕はあそこには戻らないよ。それにアルは僕が育てるって決めてるんだ。今更他の人にも任せたくないし、僕がいやだ。」


「お前の気持ちも俺は分かってるつもりだ。だけど、もっと現実を見ろ。…あの子供、魔力過多症なんだろ。それも俺が一目見て分かるほどの重度だ。今はお前がまだ手伝って症状を緩和しているのかもしれないが、いつか必ず限界が来る。しかもその時は近いだろう。」


「そんなの!僕がいれば!」


「ずっと、大丈夫だって言えるのか?ほんとに?永遠に?」


「……」



フォルナどうして何も言ってくれない?フォルナがいれば大丈夫だって、ずっと一緒にいてくれるって。


リビングの扉を背にして座り込む。今の俺は有り余る魔力を使って存在をできる限り感知されないようにしていた。だから少しくらい音をたてたってきっと気付かれない。



「フォルナ、もっとよく考えろ。お前の幸せと、あの子供の幸せをだ。」


「…アルを育てていくのが僕の幸せだ。きっと僕がアルを孤児院にいれて、本部に戻って仕事していても幸せを感じることはできない。…それに、僕の側をアルが離れることによって本部がアルを狙う。」


「そんな事は、」


「ないと言い切れるのか?」


俺を狙う…?


「アルは魔力過多症でも珍しい程の魔力量だ。本部はきっとそれを危険視するだろう。結果考えられるのは、」


「暗殺…。」


「そうだ。あそこはそういうところだろう?」


暗殺…?


ははっと口からは乾いた笑いが零れた。なんだよ、それ。結局俺は生きてるいるだけで罪な存在なのか。そんな俺に生き続けていく価値があるのか。



俺は無意識に体に燻る魔力を使った。









「アル…!?」







読んでくれてありがとうございました。

中途半端なとこで終わってすいません。

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