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 自分を含めたった5人集めれば、eスポーツ部を作る事ができる。夢にまで見たeスポーツ部がこんなにも簡単にできる。思ってもいなかった展開に速人は舞い上がっていた。電算部でみんなに声をかければ、すぐにでもメンバーは集める事ができるだろう。こんな事ならもっと早く行動しておけば良かったと後悔した。

 職員室から実習室に戻ると、正面のホワイトボードの前に立った。一呼吸おき、大きな声で叫んだ。


「みなさん、ちょっと聞いてください。今、職員室でeスポーツの許可を相談したら、なんと校長先生がeスポーツ部の設立を許可してくれたんです。すごくないですか? もうこれで資格やプログラミングの勉強ばかりしなくてもよくって、eスポーツができるんです。一緒にLoLをりましょう」


 その場にいた電算部の部員たちは一瞬顔を見合わせた後、大きな歓声をあげた。


「光田すごいぞ! よくやった!」


「すごいね光田君。君ならきっとやってくれると信じていたよ」


「僕、すぐにeスポーツ部に入部するよ」


「私、LoLって知らないから優しく教えてくれる?」


 速人を中心に自然に部員たちの輪ができていった。

 最高の気分だった。自分を中心に地球が回っていると思えるほどに……。




 速人はそうなると想像していた。


 しかし、現実は全く違った……。

 どの生徒も一瞬だけホワイトボードの前に立つ速人を見た後、何事もなかったようにモニターに目を戻した。


「おい、みんな聞こえなかったか? eスポーツができるんだよ。eスポーツが……」


 まるで反応がない。速人がその場に存在してないがごとく無視をされた。

 ひっそりと静まり返った気まずい雰囲気の中、真理亜が静寂を破った。

この作品は https://www.alphapolis.co.jp/novel/361835724/978399492 においてイラスト付きで先行公開しています。

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