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チュートリアル11(速人編)

 速人はチュートリアルを始めると、長いあごひげをはやして、複眼のゴーグルをつけた忍者のようなチャンピオンを選んだ。


「このチャンピオンって何だか悪役っぽいね」


 眉をしかめながら真紀が言った。


「このチャンピンの名はマスター・イー。見た目はちょっとアレだけど、僕のお気に入りのチャンピオンの一人だよ。それにLoLってもっと凶悪な風貌のチャンピオンって一杯いるから」


「もっと怖そうなのいるの?」


「そうだよ。見た目がモンスターなんてのもいるよ」


「へぇーそうなんだ。私は可愛いのがいいな」


「今回のチュートリアルはより実戦に近い形で、アイテムの購入ができるようになっているよ。まずはお買い物」


 速人はそう言って、画面左上にいる荷物を背負った牛のようなキャラクターをクリックした。するとショップのウインドウが表示された。金額がかかれた十種類ほどのアイテムが表示されている。


「今、ここに表示されているのが『おすすめ』のアイテム。『すべてのアイテム』を選ぶと百種類以上のアイテムが表示されるよ」


「えー、百種類以上もあるの?」


「そう、それにこのアイテムのシステムはかなり複雑で、複数のアイテムを組み合わせて作るものもあるんだ。チャンピオンごとに向き不向きもあるから、初心者には選ぶのが難しいと思う。とりあえず『おすすめ』からひとつ選ぼうか。所持金は500ゴールドなので、買えるものはこれだね」


 速人はそう言い、『おすすめ』の中から『ハンターマチェット』を350ゴールドで購入した。


「それから、次は『すべてのアイテム』から『詰め替えポーション』150ゴールドを買って準備完了。とりあえず、これで出発できるよ。見てて」


 速人はミニマップの中央よりやや右下のミッドレーンとボットレーンの中間辺りをクリックした。するとマスター・イーは勝手に走り出した。初めのうちはミッドレーンを走っていたたが、途中からレーンを外れジャングルの中へと進む。


「自動操縦で動くから楽でしょ?」


「レーンから外れちゃったけど大丈夫なの?」


「今から進むところは『ジャングル』なんだ。色んなモンスターが現れるよ」


「わざわざそんな危険そうなところへ行く意味あるの?」


「それがあるんだな。モンスターを倒すとミニオンやチャンピオン同様に経験値とゴールドが手に入る。つまり、敵と戦わずしてジャングルでチャンピオンを成長させる事ができるよ」


「他のレーンで育てるチャンピオンとジャングルで育てるチャンピオンがいるわけね」


「それにレーン上で味方チャンピンが苦戦していれば、ジャングルから応援に駆け付ける事も可能なんだ。そのような役割を果たすチャンピオンの事を『ジャングラー』と呼ぶ。そう、僕はジャングラーなんだよ」


『ジャングラー』とはチャンピオンの役割を呼ぶだけではなく、そのようなプレイスタイルのプレイヤー自身もそう呼ばれるのだ。


「光速はジャングラーなんか? じゃあ、『光速のジャングラー』って二つ名にしてどうや?」


 翔が速人を茶化した。


「『光速のジャングラー』か、悪くないね」


『えっ?! 気にいっちゃうんだ。速人くんも子供っぽいところあるのね』と真紀は思った。


「さぁ、いよいよモンスターと戦うよ」


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